完璧じゃない、あたしたち
完璧じゃない、あたしたち / 感想・レビュー
ずっきん
『ババヤガの夜』がツボど真ん中だったので手に取る。しかもトレヴァー短編集の直後という荷を負わせての読書。ハードルはもう日本新記録級の高さである。ハイ、飛んだ!ジャンルとシチュエーションの幅広さ、オープンエンドも巧い。漫画では『モンキー・パトロール』なんかでとっくに表現されていた世界が、小説界は相変わらず古臭いのうーと感じることしばしば。そんな不満を吹き飛ばす作家さんたちが、やっと表に出てきてくれたんだなあと感慨深い。キレッキレの比喩と口語の勢いが、読んでいてひたすら心地良い。もう大ファン♡追います♡
2021/02/03
あも
自分の一人称をどうすべきか問題から、目が覚めるとへそから音楽が聞こえたり熊になったり、落語やゾンビのオマージュ、偏見に差別に、ありとあらゆるバリエーションのごった煮のような短編集。どの話も女性と女性の話ではあるが、特にセックスが絡まない話も多く、性愛がテーマの話でも良い意味でポップに描かれているので同性愛だなんだと気にせず様々な物語を楽しめる。ちなみに思春期に一人称を切り替えるという壁を超えると思いますが、自分は『ぼく→俺』への移行がスムーズに行かなかったため、未だにどの一人称を使っても違和感があります。
2019/10/07
いたろう
著者初読み。1編が10数ページ程、レズビアンであることを公表している著者によるレズ話から、SF、ファンタジー、そして、ゾンビが出てくる話まで、女性を主人公にしたバラエティに富んだ短編23編。男女のセックスについての話もあるものの、それを語り合うのは女性同士だったり、全編を通じて女性✕女性の構図。ただ、レズ、セックスを題材としても、そこにあるのは官能というより、あっけらかんと明るい世界。そんな中で、性描写が全くない、東京在住の韓国人女性と黒人女性が交流する話、「東京の二十三時にアンナは」がなかなか良かった。
2019/04/11
野のこ
漠然と不安になったり 路頭に迷ったり。完璧じゃない ちょっと不器用な女の子たち。だけど、女の子同士が寄り添うと不思議と癒されたり 自分らしくなれたり。初読み。玉谷さんの文章は不思議な魅力を醸し出してました。恋愛にファンタジーにSF、ぞっとするホラーまでバリエーションに富んだたくさんの物語たちは一気読みできずに数日に分けて完読。なんだろう新しい世界が見えそう!さわやかでフレッシュぴっちぴちな気分です(笑)
2018/03/15
信兵衛
どの篇も、いろいろスパイスが効いた作品ばかりですから、それなりにたっぷりと、面白く読みました。
2018/03/02
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