赤い靴
赤い靴 / 感想・レビュー
starbro
書店で見かけ、読メで評判が良いので読みました。大山 淳子、初読です。ノンストップ・ラブサスペンス復讐譚、予想外の展開でゾクゾク感を味わいながら楽しめました。最後の覚書はいらないような気もしますが・・・著者版「源氏物語」かも知れません。幼い頃、「異人さん」を「良い爺さん」だと思っていました(笑)
2018/09/27
fwhd8325
冒頭を読んだ印象では、このような物語、展開だとは想像つきませんでした。面白いよりも、この展開に戸惑いながら気がつけば終わっていました。この作品もそうだけど、小説の可能性は限りないんだと、改めて思います。平成30年、本当の読み納めです。
2018/12/31
しんたろー
大山さんは猫弁以来の2作目なのでビックリ…「こんな重厚なサスペンスを描けるんだ!」と。十数年に渡って目線が変わりながら展開する物語は、一人の少女・葵を軸に時にはミステリアスに時には哲学的に進んでいくので飽きさせずグイグイ読まされた。「生きるとは何か?」を問いかけながら様々な「家族の形」を提示しているので、考えながらサスペンスを楽しめたのが嬉しい。何処かであったような設定がチラホラするのが玉に瑕だが、それでも面白さを損なうものではなく400ページを一気に読ませる筆力に圧倒された。同系の次回作を期待したい🎶
2018/12/29
タイ子
今年最初の作品。長編ものって最初からあまり気負わずに読み始め、怒涛の如く展開するストーリーに最初の方を置き忘れてる感があるものだが、本作も同様で読了後再読すると後で登場する建物や、登場人物たちがしっかり書かれてるのに我ながら記憶力のなさにガックリ。初読み作家さんだけど、文章と表現力の上手さがすごい人だなと。彼女が成長した山中での生活と彼女を育てた櫂という不可解な人物が謎であればあるほど面白さが増してくる。小説だから書けること、小説だから楽しめること、いろんな面白さを年初から味わいました。
2019/01/02
とろとろ
冒頭から獣に育てられた少女みたいなゾワゾワとした設定の話。童謡の「赤い靴」は知っているが、童話の「赤い靴」の話は知らなかった。で、ついでに改めて読んで見ると、なんと不気味でおぞましい。外国の童話がいつも残虐でおどろおどろしいのは仏教における地獄と同じ趣旨なのかもしれない…。全然違う感想になっちまったが、キャッチコピーの「驚愕のラストまで一気読み」というは確かに当たっている。「あずかりやさん」とは全く一変した長編。しかし、最初のゾワゾワした気持ちも最後はとても爽やかに思えるようになった。面白かった。
2018/12/19
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