KADOKAWA Group

Facebook X(旧Twitter) LINE はてブ Instagram Pinterest

ライフ

ライフ

ライフ

作家
小野寺史宜
出版社
ポプラ社
発売日
2019-05-28
ISBN
9784591162903
amazonで購入する Kindle版を購入する

ライフ / 感想・レビュー

powerd by 読書メーター

ウッディ

学生時代から9年間、ワンルームのアパート筧ハイツに住み続ける井川幹太。2回の転職を経て、今は近くのコンビニと結婚式の代理出席のバイトで生活費を稼ぎ、散歩と読書を楽しみにするという穏やかな日々を送っていたが、真上の部屋にガサツ君が越してきて、代理出席した結婚式でクラスメイトと再会したことから物語が動き始める。小野寺さんの文章のテンポとともに、苦手だと思っていた相手と親しくなり、迷惑に思わなくなる感じ、誠実に生き、ご近所との繋がりが強くなり、世界が広がっていく感じが心地よく、優しい読後感で、面白かったです。

2020/02/12

ひめか*

タイトルの通りこれぞライフという感じで、可もなく不可もなく特に刺さる話でもなかった。主人公と同い年というだけで親近感はあった。夢もなく会社員で挫折後バイトをして暮らす幹太と、同じアパートの住人たちとの交流が描かれる。あまりにも淡々としているけど、現実の日常はこんなものかなって思う。こんなに複数の住人と言葉を交わしたりいろんな場所で会ったりするのは現実的ではないが、人との出会いや些細な会話で少しだけ一歩進めたりするのが人生。夢に向かって夢を叶えてバリバリ働く!というのが嫌いな人には疲れずに読めて良いかも。

2022/11/18

ののこいちご

<おすすめしてもらった作家さんシリーズ>自然な、気楽に読める物語でした。淡々と進んでいって読みやすかったです。主人公、27歳コンビニバイト、井川幹太の、普通の、日々。井川くんと周囲の人物たちのやりとりがとてもナチュラル。問題が起きても、井川くんは素直に受け取ります。大袈裟には引き摺らない。その時その時を過ごして受け止めて、少し何か変わって。井川くんの、ちょっと前向きになった時期の物語を、覗かせてもらった感じです。

2021/12/19

kanegon69@凍結中

人生を生きていくということは、食べていかなければならない。必然と働く必要がある。そして一人暮らしであっても他人と全く関わらずに生きていけるわけではない。そうやって人はどうにか生きていく。でもそこに「~でなければならない」というステレオタイプな押し付けは必要ないのではないか。もちろん他人に迷惑をかけなければ。この青年の生き方を見ていると、肩の力が自然と抜ける。人生生きていくのにそんなに肩の力入れなくても自然と流れていくのかもしれない。同調圧力から解放され、力を抜いて自分らしく生きていきたいと思える一作です。

2020/02/24

いつでも母さん

『ひと』につづいての今作、こちらも良かった。じんわり良かった。ひょんなことからちょっとだけ知り合いになった自分の近くの人。知り合っただけでも『何か』違って見える。人は一人で大人になって生きているのではないのだ。ドラマの様な激変があるばかりが生活ではない。ゆるいと、甘いと言われればそれまでだが、こんな優しいかかわり方は沁みてくる。幹太、ガンバレ!みんなガンバレ!

2019/06/23

感想・レビューをもっと見る