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私に似ていない彼女

私に似ていない彼女

私に似ていない彼女

作家
加藤千恵
出版社
ポプラ社
発売日
2019-11-14
ISBN
9784591164433
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私に似ていない彼女 / 感想・レビュー

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いつでも母さん

『見て見ぬふりをして、傷つかないふりをして、心の片隅に押し込めていた私の感情。』この帯が私を擽る。短編8話ここのどれかに、似た感情が蠢きだすようだった。彼女は誰?彼女に似ていない私・・いや、写し鏡だと知っているはず。全部じゃないけどね。好みは【お茶の時間】【皺のついたスカート】加藤千恵さん、女を描くのが巧いです。

2019/12/03

nana

様々な関係性の二人。短編集だけど、どれもざわざわして、読んだ後もやや消化不良な感じ。どれも、なんとなく分かる話だったし、お互いの感情や行動のズレがやけに現実的だった。なんとなく10代や20代の不器用な時を思い出した。内容は重たいがサラッと読める一冊。

2020/02/03

sayuri

「滅亡しない日」「非共有」「切れなかったもの」「お茶の時間」「あたしは恋をしない」「正直な彼女」「神様の名前」「皺のついたスカート」8話収録の短編集。加藤千恵さんの作品には決して派手さはないけれど、その繊細な文章にいつも惹きつけられる。親友のある行動でヒビが入った女子高生、「共有」の意味を再認識した女性、突然現れた昔の同僚に戸惑う女性、決別した母と10数年ぶりに顔をあわせた娘、「退屈」より「正直」な女性を選んだ男性の顛末、どの物語からもそれぞれの人物の揺らぎが伝わる。『切れなかったもの』の姉妹には震えた。

2019/11/28

ででんでん

もやもやとしたなかで、さまざまな行き違い、齟齬があり、ところどころに大変重たい展開が挟み込まれているのに、不思議な空気感で、淡々と読ませる。短編ひとつひとつに丁寧に築かれた独特の世界がある。それらが不思議なバランスで真っ赤な本に収められ、表紙のように風を感じる。

2020/03/28

短編集。主人公と、主人公の身近にいる女性、姉妹、母子、女友達、昔の同僚等々との話。考え方が同じ同性だけが気が合ったり仲良しだったりするわけではないし、合わないと思う同性とも時を経て自分の思いが変わることもあったりと一時の感情はあてにならない。大体は加藤さんらしい作品でしたが『切れなかったもの』と『お茶の時間』のオチは加藤さんっぽくなくて少し驚きました。

2019/12/18

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