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わたしの美しい庭

わたしの美しい庭

わたしの美しい庭

作家
凪良ゆう
出版社
ポプラ社
発売日
2019-12-04
ISBN
9784591164853
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わたしの美しい庭 / 感想・レビュー

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starbro

書店で気になり読みました。凪良 ゆう、初読です。今時の家族の物語、恋愛模様、連作短編集の佳作でした。「縁切り神社」のあるマンションに住みたいようで、住みたくないようで。百音ちゃんのような娘もしくは孫娘が欲しい今日この頃です。

2020/01/20

さてさて

人生は短いようで長いもの。人と人の”繋がり”にも変化が訪れます。『失うことや持ってないことで得られるものもある』というように、必ずしも保ち続けるのではなく、時間の経過とともに変化する内容に合わせて、古い”繋がり”を断ち切って、新たな”繋がり”を見出していく、その先に新たな未来が待っていることもあるのだと思います。繋がったり、断ち切ったり、その繰り返しを自分らしく行える人生。私も自分自身の人生をそんな人生にしたい。「わたしの美しい庭」を楽しく眺められる人生にしたい、そんな風に感じたとても印象深い作品でした。

2021/03/15

ウッディ

屋上に縁切り神社と憩いの庭のあるマンションに住む血のつながりのない統理と百音の親子とゲイの路有、普通とは違う彼らに心配という名のおせっかいで無遠慮な言葉を投げつけてくる世間に対し、自分らしく生きることの素晴らしさを教えてくれる一冊でした。うわべの道徳から一歩進んだ人としての大切な教えがたくさんあったように思います。世の中の矛盾をストレートにぶつける百音ちゃんに対し、逃げない統理の姿も恰好良かった。高校時代に恋人を事故で亡くし、彼を想いながら生きる桃子さんもとっても魅力的で、ファンになってしまいました。

2021/04/09

sayuri

統理・百音・桃子・路有・基、喪失を経験した5人の救済の物語。「わたしの美しい庭 Ⅰ」「あの稲妻」「ロンダリング」「兄の恋人」「わたしの美しい庭 Ⅱ」5話収録の連作短編集。琴線に触れる言葉が散りばめられていて、心が解きほぐされる様な読書時間だった。統理と百音、路有が住んでいるマンションの屋上庭園に佇む縁切り神社。そこを訪れる生きづらさを抱えた人達。正体の見えぬ世間や、思い遣りと言う言葉を盾にした悪意に苦しむ必要なんてない。幸せの形なんて1つじゃない。血縁や性別を超えた愛があっていい。読後は優しさに包まれる。

2020/01/23

bunmei

最近、お気に入りの作家さん。現代のマイノリティーにスポットを当て、物語の根底に流れているのは、この世の様々な形の「生き方」であり「愛情」であり、そうしたモノへの価値観だと思う。本作では、自分の意志とは関係なくマイノリティーの立場に置かれた、ゲイ、ならぬ仲の親子、鬱病、恋人を事故で亡くした女、等の人生の辛さや苦悩に寄り添って物語は進む。誰もが当たり前と思う生活も、そうした人々にとっては、重くのしかかっていく日常。本作ではそうした自分を受け入れていくことが、自分を大切にし、新たな希望へと導くことが伝わる。

2021/01/02

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