あずかりやさん まぼろしチャーハン
あずかりやさん まぼろしチャーハン / 感想・レビュー
美紀ちゃん
優しい店主みたいな、ゆるゆるとしたこの文章が好き。 黒電話の話、友達と話す時の桐島くんがいつもと違って若者。 まぼろしのチャーハンのレシピは卵とおかかだけ。お母さんがあずかりやさんに教えてもらい作ってみたが、あの味には追いつかない。だから幻のチャーハン。あの日とても心細く、そんな時に知らない人が温かい食べ物をこしらえてくれたその喜びがあの味だったのかも。 不安の中にさす一条の光。それが隠し味。 鞄がヴィトンだった話はびっくりした。 光がさした✨ 文人木に世界を見た桐島くんは旅をしてみたいと言った。意外。
2021/02/06
初美マリン
ますます好青年になっていた桐島、赦しをともない、誰をも拒絶せず、受け入れると表現されるような。さわやかでした。
2022/06/05
Ikutan
一日百円で何でもあずかってくれるあずかりやさん。明日町こんぺいとう商店街にあるこのお店にやって来るのは、捨てることができなかったり、訳ありの事情を抱えたお客さま。レトロな表紙を開くと、そこはふんわり懐かしい世界。猫の社長や黒電話、紺色ののれん。昭和な店構えと、どんなお客様にも誠実に対応してくれる店主。人間だけではない語り手が、優しい物語の中に引き込んでくれる。『まぼろしのチャーハン』は短いながらぎゅっとそんな優しさが詰まったお話。『ツキノワグマ』は泣けたなぁ。発想が斬新な『高倉健の夢』のラストもよかった。
2021/02/03
hundredpink
今回は擬人化した物視点多め。良
2021/04/24
chimako
大好きなシリーズ四作目。どのお話も沁みる。一話目は手紙を預けた女の子のその後。お相手の男子は栗原一歩。えっ、神様のカルテは一止か。歩むと止まる。偶然?などと作品に関係ない事を思いながら本当に楽しい読書だった。……桐島くんが預かるのはただの「品物」ではないのだな。目が不自由な店主を騙す悪い輩もいなくはない。預かりものの五月の枝を折る恥知らずなおばさんもいる。けれど何故だろう、桐島くんの前ではみんなが素直で心正しくなってしまう。預けるものはないけれど桐島くんの佇まいを感じにあずかりやさんののれんをくぐりたい。
2021/07/16
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