死にたがりの君に贈る物語
死にたがりの君に贈る物語 / 感想・レビュー
ウッディ
SNSでの炎上で人気小説シリーズの途中で筆を折った覆面作家・ミマサカリオリの死亡説が流れる。小説の結末を読めないことに絶望した熱狂的ファンの男女7人は、辺境の廃校で、小説と同じような共同生活を始めるが・・。本当の自分を隠す共同生活で彼らが吐く嘘は、不穏な雰囲気を演出していたが、ラストでそれが優しい嘘だったことがわかる。設定も面白く、バラバラだったピースがきれいに収まっていくのも気持ちよかった。ここまで人を惹きつける小説作品に出会ってみたいと思うとともに、架空小説のあとがきにもジーンとした。面白かったです。
2021/10/29
machi☺︎︎゛
大人気の小説「Swallowtail Waltz」の作者ミマサカリオリが最終巻を前に亡くなるというニュースが流れた。そこでSwallowtail Waltzの大ファンがファンサイトから集められ廃校で生活をして物語の結末を探るという提案がなされ7人の男女が集まった。一冊の小説が読者に与える影響力がどれ程のものか、そこに隠された作者や編集者の苦労は想像を絶するものであり、ますます本が好きになった。廃校生活の所は少し長く感じたけどそのおかげで最後の終わり方がより感動するものになった。
2021/07/21
やも
新進気鋭の乗りに乗った作家が亡くなった。未完の話を残して。熱狂的なファン達がその話をなぞり、廃村で共同生活を送り、作者の意図を探ってみることに。果たしてそれは作家への追悼になるのかどうか…。▶帯には【ベストオブけんご大賞受賞】【大大大どんでん返しが待っています】って書かれてる🤔けんごってあの話題になったティックトッカーか!ふーむ、面白かったしイッキ読みしたけど、大大大どんでん返しまではいかないんじゃないかな😁狂気的な一途な青春ミステリーだった。【Swallowtail Waltz】読んでみたい🦋★4
2022/09/20
☆よいこ
覆面作家ミマサカリオリが死んだ。圧倒的人気作品『Suwarouteiru Waltz(スワロウテイル ワルツ)』シリーズはメディアミックスで百万部を売上げ、最終巻が待ちわびられていた。最終巻が読めないと知った16歳の少女は自殺をはかる。コアなファンが小説と同じに、廃村の学校跡に集まり共同生活をおくる企画を立ち上げた。7人の男女は小説を追体験するようにサバイバル生活を始める。しかしそこに、幻の最終巻の原稿が現れる。▽作中小説を美化する言葉に前半うんざりもしたけど、後半の真相解明と希望のある終わり方はよかった
2021/11/06
Ikutan
超人気作品の作者、ミマサカリオリの訃報がSNSで報じられた翌朝、作品に心酔していた16歳の少女がベランダから身を投げた。「続きが読めないのなら生きている意味がない」と。やがて「物語世界を再現して結末を探ってみよう」と会員制サイトを通じて七人のファンが集まり廃校で共同生活を始める。全てが謎だらけの覆面作家。集まった面々にもそれぞれ秘密が。のっけからグッと引き込まれる設定ですね。次々とテンポのいい展開にページを捲る手が止まりません。そしてあとがきに涙腺崩壊。物語の力を強く感じるラスト一行が素晴らしかった。
2022/05/17
感想・レビューをもっと見る