君の名前の横顔
君の名前の横顔 / 感想・レビュー
ベイマックス
いゃ~面白かった。ジャバウォックという「不思議の国のアリス」の登場人物の名前の怪物が出てくるよ。でもストーリーは、家族愛。自分が正しいのか、自分の考えが正しいのか、いくつかの別の視点で考えられる人間でいられたら理想。スピッツの「運命の人」も出て来た。映画の「バタフライ・エフェクト」も紹介されていた。観てみたくなる。そして、ルイス・キャロルの作品も読んでみたくなる。ただ、海外文学読むの苦手なんですよね。
2023/05/09
シャコタンブルー
砂浜で紛失した指輪を発見したことから繋がっていく家族。紫色の絵の具を1本消失したことで得体の知れない怪物の存在に危惧する家族。何方も同じ家族だ。紛失、消失したものは物だけでなく記憶や名前もだ。何故そうなったのかどこに向かっていくのか、森の中を彷徨う迷子のように心細いが、抜け道はどこかに存在している。それはこちら側の世界にはではなく、向こう側の世界にあるのかも知れない。霧が晴れるように次第に全貌が見えてくる展開が鮮やかだった。鏡の国のアリスをモチーフとした不思議な世界観と家族の絆の脆さ深さを存分に堪能した。
2021/12/15
ぼっちゃん
ジャバウォックに盗まれたものを探すファンタージ系ではあるが、子供視線、親視線から、親子とは、家族とは、血のつながりとはを描いた作品で、それぞれの立場から家族を守ろうとする姿に心が洗われた。【図書館本】
2022/04/17
蒼
頭が硬くなった高齢者にはハードルが高いファンタジーだった。10歳の割には聡明で達観した感のある冬明君と、高校生の時に父親を自裁で失い心に蓋をしてある感情を捨ててしまった兄楓が、兄弟として家族として改めて生き直す物語。不思議の国のアリスを知っていたなら、もっと深く物語世界を理解できたのかもしれない。
2022/02/18
よっち
夫を亡くし、小学生の息子・冬明と夫の連れ子の大学生・楓を一人育てるシングルマザーの愛。想像上の怪物を恐れ学校に行きたがらない冬明に二人は寄り添おうとするものの、ある出来事が三人の世界と関係性を変容させてゆく物語。父親の死後、義母の愛と弟の冬明を見守りながらも、その関係に違和感を持つ大学生の楓。愛もまたトラブルに巻き込まれてゆく中で、不思議な世界も織り交ぜながら問題の解決に向けて楓が奔走する展開でしたけど、その過程で彼らが家族としてしっかりと向き合い、育まれてゆく大切な絆が感じられてなかなか良かったですね。
2021/11/09
感想・レビューをもっと見る