日出処の天子(2) (花とゆめCOMICS)
日出処の天子(2) (花とゆめCOMICS) / 感想・レビュー
藤月はな(灯れ松明の火)
王位継承争いに否が応でも巻き込まれていく毛人と仏教布教のために美貌と能力と頭脳を駆使し、暗躍する厩戸王子。しかし、母の本音に動揺したり、病で亡くなる父に「私の手を血で染めたくなければ生きてください」と祈りながらも父が疫神について行ってしまった時に涙を流す厩戸王子は持って生まれた力のために老獪そうに見えても親に対しての気持ちはエゴイスティックも普通の子供と何ら変わらなず、慕う所がズキズキします。魑魅魍魎から逃れる際に互いに半身となり、同じく手を汚し、共犯者にもなった毛人が救いになってくれればいいのですが。
2013/12/06
ツキノ
厩戸王子の孤独感。親子の確執。毛人がその胸の痛みを理解する。
2016/09/22
海
王子の孤独がひしひしと伝わってくる巻です。将来、自分の手が血に染まることにおののき、父親の豊日大兄大王の命を一人で繋ぎとめようとして力及ばす、誰も見ていないところで泣く。それなのに、父親の死にお前は涙も流さないと、母親には責められる。損な役回りです。昔、本書を読みながら(もし彼の母親が間人媛ではなく額田部女王だったら、まだマシだっただろうか?)と考えましたが・・・どうなんでしょうねぇ。
2013/06/09
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