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皆川博子作品精華 伝奇時代小説編

皆川博子作品精華 伝奇時代小説編

皆川博子作品精華 伝奇時代小説編

作家
皆川博子
日下三蔵
出版社
白泉社
発売日
2001-12-01
ISBN
9784592750062
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皆川博子作品精華 伝奇時代小説編 / 感想・レビュー

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はちてん

小説を読むとき、当然物語の展開を追う。ところが皆川博子作品の短編伝奇時代物は違った。文体のリズム感を追って浄瑠璃節をなぞるような心地よさに満たされた。台詞の一節が旋律に乗ってトントトントンゆぅらゆぅら歩きだす。気持ち良い。こぬか雨の中の欲情もいたって艶めかしい。もちろん、物語も楽しんだが文楽の世界に入ったようだった。ベベンベンベン♪ この作品集は『朱鱗の家』『短編傑作集』『海と十字架』という構成になっている。朱鱗の家は単行本で所持、海と十字架は高評価だけれど私には…。なので、短編集のみ読了。

2013/11/23

藤月はな(灯れ松明の火)

妖艶な岡田嘉夫氏の押絵入りのインド、朝鮮、中国など時代や場所を異とした背徳的且つ妖美な「絵草紙妖綺譚 朱鱗の家」は「左近の桜」と同じく、12話なので一年を通して読んでみたかったと思いました。「清元 螢沢」は赤江瀑氏の「ホタル闇歌」を連想しました。そしてかつてジュブナイルとして刊行された「海と十字架」はキリスト教の教えと殉教と矛盾、人間の偽善を容赦なく、描きながらも人々の強さに勇気づけられました。皆川博子作品を生きている間に読み尽くしたいです。

2012/03/28

秋良

緻密な挿絵が文章によく合ってる朱鱗の家が良かった。挿絵なしとかにならなくて本当に良かった…。海と十字架が、他の話のベースになってそうな気がするんだけど、何の話だったか思い出せない。

2017/06/29

氷沼

『絵草紙妖綺譚 朱鱗の家』と『海と十字架』などが一冊で読めるお得な一冊。 やはり『絵草紙妖綺譚 朱鱗の家』の存在感が飛び抜けて凄い。その代わり、その存在感故に他の作品がかすんだ。それほど、『絵草紙妖綺譚 朱鱗の家』は凄いです。前も読んでいるので再読になりますが、やはり凄いです。

2012/04/02

bookends

「朱鱗の家」所収の「傀儡谷」「闇彩の女掛」「朧御輿」「水恋譜」「雙笛」「孔雀の獄」がよかった。日本、中国、朝鮮、琉球、インドなど、アジア文化圏を舞台に描かれる、華と毒のある幻想短篇。しかし「朱鱗の家」は絵双紙と銘打たれているのに、絵と文がページの上と下に分かれてしまっていて、絵を見るのに視線の移動が必要だったのが残念だった。

2015/07/10

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