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日出処の天子 第3巻 (白泉社文庫)

日出処の天子 第3巻 (白泉社文庫)

日出処の天子 第3巻 (白泉社文庫)

作家
山岸凉子
出版社
白泉社
発売日
1994-03-01
ISBN
9784592880530
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日出処の天子 第3巻 (白泉社文庫) / 感想・レビュー

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greenish 🌿

(再読)古代日本国家の創始期を舞台に、全く新しい厩戸王子(後の聖徳太子)像を描く歴史巨編 第3巻  ---蘇我氏が擁立した泊瀬部大王は次第に手に負えない存在となり、遂には蘇我氏と激しく対立することに。一方毛人は、自らのそして妹・刀自古の結婚問題に心を奪われていく。 厩戸王子に惹かれる心の内に気づき、王子と共に逢瀬を愉しむ夢をみる毛人が、とうとうあの布都姫に出逢ってしまう。王子の悋気が切なすぎます・・・。 スーパー歌舞伎・ヤマトタケル作者の梅原猛氏との対談が興味深く、また王子の妖艶な流し目に釘付けです。

2014/10/05

井月 奎(いづき けい)

水は命の源でありますが、命を簡単に滅することもあります。凍えた体を温めるのはお湯であり、それは水です。体と心を凍らせるものは氷であり、それも水です。この上なく美しく、これ以上なく恐ろしい。それが水です。この漫画の中での厩戸皇子は水そのものに思えます。澄んでいる水こそがすべてを包しているように、人の純粋な存在である厩戸皇子、人の希望や夢を大きく羽ばたかせる空を映す限りない青、人の心や思いを惑わせる黄昏の赤を写す水。人が水のごとき存在であることの残酷さは想像を絶すると思います。妙なるも切ない物語です。

2019/10/09

シフォン

毛人の恋と厩戸王子の嫉妬、寺院建立と厩戸王子暗殺計画の巻だった。厩戸嫉妬は凄いですね。調子麻呂の恋に意地悪したり、毛人の本気の恋により、厩戸の心の声が届かなくなると、残酷さと嫉妬心がエスカレートしてしまう。大王による暗殺計画は、淡水と調子麻呂のおかげで回避されたが、怒った厩戸の方が怖い。

2021/10/05

しらたま

朝帰りの毛人を外で待つ刀自古ちゃんがかわいすぎ。毛人の弓の腕前を喜ぶ厩戸の自然な微笑みも、また。調子麻呂やトリという味方もできたのは、厩戸にはすばらしいこと。毛人を思うと冷静でいられない厩戸の魅力と本心が通じていれば・・・「わたしを敵にまわしたいのですね」がキマり過ぎ。厩戸と来目の扱いの差がひどすぎて、すべての元凶は間人媛でしょ、と言いたい。毛人と布都姫との運命の出会い。毛人の心の一部を失ってしまった厩戸は、だんだんコントロールをなくしていくように・・・対談がまた読み応えたっぷりでうれしい。

2017/05/11

またたび

毛人は罪な男。鈍感で純粋すぎる。そこがまたとても魅力的なのだが。王子の嫉妬は美しいだけに恐ろしいものがある。

2013/11/02

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