綿の国星 (第4巻) (白泉社文庫)
綿の国星 (第4巻) (白泉社文庫) / 感想・レビュー
ばう
終わってしまった。とっぷり綿の国の世界に浸かってまだこの国の中にいるような気分。チビは少しずつ大きくなりいろんなことを学んでいく。子猫を亡くした母猫の話もモルドとグリンの話も切ないけれど最後の点茶の話が印象的。ただ夢々しいだけでは無い「生きていく」とはどういうことか、というようなテーマが根底に感じられる漫画です。またいつか読み返したい。
2021/05/21
ゆか
「猫本を読もうイベント」記念すべき20冊目は綿の国星4です。3とはまた違う愛の物語でした。「ギャザー」で双子猫グリンが、「あんたの断り方っていうのが一番すきだよ」と言われ「一番すき 一番すき 一番すき そのことばだけ一日中再生した」というところがせつなかった。「椿の木の下で」で迷い猫点茶に自分の居場所をとられそうになったちびねこ。「時夫が点茶の方をあたしよりすきになったらどうする?」「猫では猫の中では時夫はあたしを一番すきでなくてはいやなんだ」ちびねこがお母さんを守るために身をひこうとする姿が健気でした。
2019/02/28
金平糖
チビとそっくりなシャンと入れ替わる「王子と乞食」を連想させる「ばら科」育児ノイローゼのシャンの母・ドラム。死んでしまうなら自分が食い殺す方がマシ。母猫の心情を何故大島氏は鮮やかに描くことができるのか?あんなにも餌を独り占めしたがっていたシャンが半分残して行ったのは兄弟の分と理解する件にホロリ。うちの子が餌を食べ切らないのは兄弟の分?病気猫の点茶を保護する「椿の木の下で」も切ない。須和野家の一人猫になることを切望する点茶の画策。チビ猫の訴えは届かず悪者扱いで友人宅に預けられる⁉︎二匹共太って大きくなれ!
2018/08/11
小梅さん。
双子猫ちゃんの話は切なかった。 老人と暮らすって、そういうことがありうるのだよね。。。 点茶は、最低。大っ嫌い。 ちびちゃん、よくがんばった。えらいよ。
2018/12/17
アイロニカ
最終巻。シリアスなテーマの話が多くてなかなか楽しめた。しかし当時の掲載状況はよく知らないが、随分とふわっとした終わり方をした印象。後書きの解説から、少女漫画の少年愛いわゆるBLが現実の同性愛とはおよそ無関係な、少女特有の夢のひとつだという指摘には、まぁそうだろうなと薄々感づきながらも自分自身混同しがちだったと思う。空想の少年という存在はジェンダー的に男になりきらず女でもない、感情移入の対象として特別な存在の象徴だったりするのだろうかな。
2021/03/11
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