ダリアの帯 (白泉社文庫)
ダリアの帯 (白泉社文庫) / 感想・レビュー
りりす
2018年夏休みの課題図書テーマ『大島弓子』4冊目。『なずなよなずな』が行き詰まったので並行して読み始めたこちらを先に読了。初期の大島弓子は苦手(読みづらい)なのかもしれない。この短編集や『バナナブレッドのプディング』前後くらいが合いそう。収録されている短編はどれも崩壊を感じるものばかり。日常の崩壊、関係の崩壊、自我の崩壊etc…。崩壊してもなんとかやっていけちゃう大島弓子ヒロイン(と周りの人たち)なのでした。
2018/08/18
阿部義彦
これは、大島さんの、真骨頂どれも凄いです!私が一番好きなのは、「快速帆船」です。意識が丸ごと物語でそこからの、別な世界への、干渉がなくてその分オカルトめいて、説明不足とも言えますが、そこがまた良いのです。「ノンレガート」も、上手く行き過ぎてその後が気になりますよね。そして、何よりも「ダリアの帯」語り手消失の後の大いなる安らかな希望。言葉無し。
2015/05/01
yumiha
かの吉本隆明が、『読書の方法』でオススメしていた1冊。けっこう大島弓子作品は読んでいるけれども、これは知らなかったので読んでみた。何だか古井由吉の『杳子』を思い出した。危うい黄菜に振り回される夫、というところが共通しているかもしれない。
2014/08/28
tomomoto
もう少しコメディータッチだと私好みでしたが、フワッとした絵なのにけっこうシビアな内容のギャップとか良くて、読みごたえがありました。
2015/04/12
いるかちゃん
とにかく「すごい!」の一言だ。SFっぽさもありながら、少女たちの繊細な感性をどの作品にも描かれていた。ふっと別の世界にもっていかれそうな、そんな短編集だと思った。
2017/01/15
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