ロングロングケーキ (白泉社文庫)
ロングロングケーキ (白泉社文庫) / 感想・レビュー
新地学@児童書病発動中
不思議ちゃん系全開。主人公たちの誰もがこの世界にそこはかとない違和感を感じているところが好きだ。私もそうなので。柔らかな線だけど表現されていることは結構鋭い。みんな面白いけど「庭はみどり川はブルー」が好み。ちっちゃな子供の視点からこの世界を見る描写が冴えている。最後のフォークダンスのエピソードは泣けた。
2013/10/27
ふりや
初めての大島弓子さん。神保町の鶴谷洋服店で購入。マンガ好きの友人に「萩尾望都が好きなら大島弓子も読んでみたら?」と前々から勧められていたのですが、タイミングが合い手に取ることができました。宮沢賢治の原作を描いた詩的な『いちょうの実』から始まる作品集。中でも好きだったのは、夢と現実が交錯するSF的な表題作『ロングロングケーキ』死んだ妻が娘に乗り移り騒動を起こす『庭はみどり川はブルー』予知夢を見ることができる少女の葛藤を描いた『水の中のティッシュペーパー』など。機会があれば他の作品も読んでみたいと思います。
2020/08/01
りりす
なんてなんて都合が良くて優しい世界なのでしょうね。ここで生まれてここで死にたいです。『山羊の羊の駱駝の』が特にお気に入りです。
2018/08/04
斑入り山吹
ブックオフで目が合った。大島氏の高名は拝するものの、ふんわかとした絵とは裏腹な怖いものがだめで、手に入れなかったのだ(借りて読むってやつ)。妊娠を疑ったり裸体を撮られたり、あっさり「少女」の一線を超すところがまあ本当の「少女」で、そこが読んでいてどうも居心地が悪いというかおっかないというか。清原なつのなんてのもそういうんだわね。それで40を超えたおばさんになって読むと、やっぱり大島氏はすごい。おばさんの心が主人公の話なんて、もう入れ込んじゃうよ。やっとわたしが大島氏を読めるようになった、ということだな。
2012/07/28
メイ&まー
たまに「いちょうの実」をどうしても読み返したくなる。今日も娘と話していたのが発端で、本棚から抜いてきた。娘にも見せてみたけど、小学2年ではまだちょっと早すぎたもよう^^;私にとっても、この本が大島弓子デビューでしたが、当時は、甘い雰囲気に反して結構ヘビーな毒にあてられてしんどい思いをしたものでした。でも再読率の高いのも確か。とっつきやすい「秋日子」なんかは最初から面白く読めたかな。
2013/04/05
感想・レビューをもっと見る