サバの秋の夜長 (白泉社文庫)
サバの秋の夜長 (白泉社文庫) / 感想・レビュー
りりす
『綿の国星』での擬人化猫たちは、完全な人の体(に猫耳と尻尾つき)をしていながらサイズは猫だったので、幼女姿のチビ猫以外は絵的に奇妙に感じていたけど、このサバシリーズでは動物の種の大きさに関わらず、一部を除いて全ての動物が人間サイズに統一される。ノミのくだりはもうこんなの笑ってしまう。この作者、これほど頁を割いてノミ側の感情を寄せるのか…。ホンモノを見た気持ちでいっぱいの一冊です。
2018/11/13
新地学@児童書病発動中
この素晴らしい作品を読んで、ノミにも人格があることが分かった。ノミに人格を認めない現代科学が間違っているのだ。絶対にそうだ!(笑)
2012/05/24
tera。
作者と愛猫サバとの暮らしのお話。色んな生き物が擬人化されて描かれている所が、さすがは大島さんだと感心。タクシードライブなんて思ってもみなかった楽しみ方に驚いたが、そんな暮らしぶりが優雅でちょっと羨ましい。吉祥寺には住んだ事がないのだけど「暮らしたい街」で人気なのが判る気がする。末期の水と見せかけて飛び立って行くハエに笑ってしまった。
2014/06/29
やま
昔買って読んだ時にはふーんという感じだったけど、ふと読み始めたらいろいろ深遠で面白いマンガだということが分かった。大島弓子といえば綿の国星だが、こちらは昭和から平成になるころの作品。猫を飼っていたのか。生態も詳しい。
2023/06/22
阿部義彦
サバの出自を巡る物語。大島さんこの辺からもうエッセイ漫画に移行してオリジナルストーリー漫画とは決別してしまったのだなあ。ご自身の病気に関しても初期症状の記述があります。ご自身の病気の事も今にして思えばスタイルの移行とは大きな関わりがあったんだなあ、と今にして思います。人間と猫のそれぞれのストレスが交錯しての物語。単なるエッセイに終わってなくて、そこから哲学にまで飛翔する力業は相変わらずです
2015/11/17
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