美内すずえ傑作選 (9) (白泉社文庫)
美内すずえ傑作選 (9) (白泉社文庫) / 感想・レビュー
kagetrasama-aoi(葵・橘)
「美内すずえ傑作選」第九巻。表題作と「ジュリエッタの嵐」「泥棒シンデレラ」の三編が収録。「燃える虹」と「ジュリエッタの嵐」は裕福な少女が陥れられて、艱難辛苦の末復讐を果す、私が大好きなストーリー展開。特に「燃える虹」はあの名作「モンテ・クリスト伯」(私の大好きな古典の一つです!)にインスパイアされた作品で、主人公を女の子にして、将に少女漫画王道の作品になっていると思います。恋愛要素の扱われ方も良いですよね。「ジュリエッタの嵐」はアナスタシア皇女に思いを馳せてしまう内容、切ないです。
2022/02/11
しゅわ
レビュー寄付で一念発起!怒涛の週末読み溜め…番外編。『ガラスの仮面』で有名な美内すずえ先生の初期の傑作選です。『燃える虹』市長選直前、策略により両親を殺されたドーナが生き延び、復讐を誓う物語。『ジュリエッタの嵐』革命により処刑された王家の生き残り姉弟、ジュリエッタとヘンリーの物語。何不自由なく贅沢な暮らしをしてきたジュリエッタが国民の生活を知り、成長してゆくのだけど…ヘンリーが健気すぎる(涙)『泥棒シンデレラ』主人公の望が、美しい顔、声、お金、頭脳を盗んでしまう?物語。そんな馬鹿な!?と思いつつ読ませます
2014/06/15
海猫
再読。収録三編ともストーリー性が高く面白い。2つ目の「ジュリエッタの嵐」がテーマも深く演出も決まっていてベストの出来。表題作は美内版モンテ・クリスト伯とも言うべき内容で話の練り込みようは素晴らしいのだが絵が荒削りで分量が短いので余韻に欠ける。もっと長編で読んでみたい。
2013/03/18
還暦院erk
再々々……読。ギロチンの刃を刀で止める(『燃える虹』)、つららがたき火で根元から(!)溶けて落ちてきて王子の腹に刺さる(『ジュリエッタの嵐』)等々、初読当時から「ありえないのでは…」というシーンや設定も多いが、んなこと吹っ飛ばす圧倒的な面白さで一気読みしてしまった。『ガラかめ』で有名な美内さん、むしろこちらの冒険活劇的諸作品の方がダイナミックで魅力的だなー。アンドレって名前で連想するのは、『ベルばら』ではなく『燃える虹』の黒髪青年なの、わたし(笑)。子供時代の彼もすんごく可愛いよ。
2013/01/26
ころまる
全部面白かったです。かなりの逆境にもめげずに立ち向かう主人公たちがすごい!「泥棒シンデレラ」は内容が深かったです。
2023/04/14
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