いつか見た青い空 下
いつか見た青い空 下 / 感想・レビュー
さらば火野正平・寺
『いつか見た青い空』下巻。父・源三が語る当時の広島。中沢啓治の漫画ではお馴染みの話ばかりだが、何度でも聞いて貰わねばならないものである。話を聞き、自分に暴力を振るった進への告訴を取り下げた英子の元婚約者・義男。そんな時、進が病気に罹る。被爆二世特有のものではないかと怯える源三と英子。進も不安から自暴自棄になる。立ち直った進は学校に通い始める。平和が良いに決まっている。併録の短編『おはよう』は珍しく原爆ものではない話。難病少年感動ものである。こんな世の中だから、こんなド根性感動悲劇は新鮮だ。
2015/06/26
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