遠い声 (SWITCH LIBRARY)
遠い声 (SWITCH LIBRARY) / 感想・レビュー
やまべ
短編小説集。著者自身が主人公であると感じられる半ばエッセイみたいな作品もある。気に入ったのは「坂のある風景」「海の別れ」「アプライトピアノ」「夜のショウウィンドウ」「隠し田」の5篇(他のが良くないというわけではない)。なるべく読点「、」を打たないスタイルを心がけているのかな。最後の数篇は戦争を主題にしたどちらかといえば暗いトーンの話。乳幼児期に終戦を迎えた人の「戦争体験」の特殊性に思いを馳せる。
2010/03/03
感想・レビューをもっと見る