殺戮の野獣館 (扶桑社ミステリー レ 5-1)
殺戮の野獣館 (扶桑社ミステリー レ 5-1) / 感想・レビュー
harass
十数年ぶりの再読。怪物の仕業とされる惨殺事件が何度も起きた「野獣館」といわれる屋敷は、持ち主により観光客に開放されていた。その屋敷の謎を追う男と出所した夫から逃げる妻と子供。1980年に書かれた、エログロバイオレンスとされる作品。すっかり内容を忘れていたのだが、途中、正直物足りない印象。さほどどぎつく感じない。時代か自分が変わったのか、と映像的なお話を追っていくが、ラストに驚愕。訳者が大森望で解説が風間賢二でホラー史上での位置付けがなされている。風間によると「良識を欠いたクーンツ」と。ホラーファンなら。
2017/10/27
goro@80.7
野獣館の得体のしれないビーストが野獣なのか、鬼畜のような元夫が野獣なのか!?ビックリする結末も含めて良くこんな物語が書けるなぁ~と感心しちゃうほどのB級とも言い難い本だわ。逆にこの結末?だから偉大なB級たりえるかもしれないなと堂々巡りの読後感ですわ。まぁしかし続編も見つけたら買っちゃいそうかも(^^;
2017/04/23
みや
何度も殺人事件が起こったビーストハウスで野獣退治を目指す兵士と鬼畜夫から逃げた母娘が更なる殺戮に襲われるホラー。エログロバイオレンスが盛り沢山と聞いていたのだが、大分お上品で控えめだった。残念。もっとぐちゃぐちゃに激しく汚くなって欲しかった。予想よりストーリーはきちんとあったものの、ラブロマンスの風合いが強い。なぜこんな命の危険が迫っている緊急時に男女は暢気に睦み合うのか。笑いやお決まりエロなら良いのだけれど、真剣に描かれると苦笑してしまう。もっと下劣で悪趣味な、品性を疑うようなB級ホラー小説を読みたい。
2018/10/01
かわうそ
衝撃の結末を期待して読み進めたんだけどそのラストはなんか思ってたのと違う…。もう一つ楽しみだったサイコパスと野獣の激突もあっさり肩透かしでちょっと期待はずれ。
2015/09/16
みんち
このところ静かな文学系の本が続いたので、ここらでちょっと景気づけにエンタメすぎるホラー小説を。という事で、リチャード・レイモン氏からデビュー作「殺戮の<野獣館>」を読了。この本はかつて「羊たちの沈黙」あたりを切っ掛けに日本でサイコ・サスペンスブームが巻き起こった際に、各出版社が競うように海外のサスペンスミステリー作品を次々と翻訳・出版した時期があり、その際にひっそりと紛れるように店頭に並んだところ、一部のマニアックな読者たちから絶大な支持(と、良識ある本格派ファンからの猛烈な批判)を受けた、という作品。
2017/04/20
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