パヴァーヌ
パヴァーヌ / 感想・レビュー
がんぞ
エリザベス(在位1558〜1603)1世の存在はスペイン無敵艦隊を敗って海洋大国に乗り出したこと、国教会を確立し大陸の宗教戦争を持ち込ませなかったことなど世界史の中で限りなく大きい。その彼女が1588年(無敵艦隊との決戦直前)ローマ教会の(?)暗殺者の銃弾により暗殺され歴史は変わって…分裂した英国はスペイン王フェリペⅡの支配するところとなりローマ教会は(最も残忍な戦争と言われた)三十年戦争と新教国誕生を防いでヨーロッパ支配を続けることになる…血みどろの信教の自由を得なかった魅惑的な世界にもやがて改革の波が
ゆきゆき
サンリオSF文庫最後の作品ということで、話の内容よりも古書的価値の方が高まってしまったある意味不幸な一品。カトリック教の支配によって産業技術が前時代のままのイギリスが舞台。蒸気機関車、腕木通信、石版印刷など、今ではほとんど見かけることができない技術が現在進行形で使われている世界。それらに関わる人々の思い、行動がやがてイギリスの未来を変えていく様子は、架空史とはいえ歴史の流れというものを感じざるを得ない。
2012/07/08
Toy
エリザベス女王が暗殺され、スペインの無敵艦隊が勝利し、産業革命が起こらなかった世界を描いた歴史改変モノ。描かれる、ねっとりとしたような世界とでもいいましょうか、そういうものを読んでいて感じ取れる。
2014/06/11
matsu0310
☆☆☆☆こういうのを「世界感のある」と評するのじゃ、、、と言いたくなるぞ。未だ闇の濃いセカイの中に、荒涼たる風の中に、彼も彼女も顔をあげて歩をすすめているぞよ。題名もよし(でもエリザベスⅠ世?)
2011/05/02
ハノ
細部に渡るこまやかな描写が素晴らしい。ぜひ復刊してほしいです。
2009/09/18
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