僕は、涙の出ない目で泣いた。 (扶桑社文庫 か 8-1)
僕は、涙の出ない目で泣いた。 (扶桑社文庫 か 8-1) / 感想・レビュー
NAO
彼の演奏を聴いて。8歳の時に祖父母と出かけたロサンゼルスで風邪をひき、その時飲んだ薬の薬害で視力を失った川畠成道の自叙伝。壮絶な自分の人生を素直に自分の運命として受け入れ、自分の命を救い、ヴァイオリンを与え、教えてくれた人々に心からの感謝を忘れずにいる彼の謙虚さに胸を打たれる。あるがままを素直に受け入れ、その中で自分ができる限りのことをする。そういった謙虚さと、彼の奏でる音の美しさは決して無縁のものではないのだなと思った。彼の病気以後の話が紹介されている英語の教科書があるそうで、それも読んでみたい。
2018/12/01
真香@ゆるゆるペース
風邪薬の副作用で視力を失った、バイオリニストの川畠成道さんの自叙伝。葛藤もあったはずなのに、腐ることなく素直に運命だと受け入れ、真摯にバイオリンと向き合う姿勢や精一杯生きる姿に胸を打たれました。読んでいて心地の良い文で、本業はバイオリニストなのに文才もある方なんですね。動画で演奏を少し拝聴したのですが、力強くも繊細で何度でも聴きたくなるような、素敵で心洗われる感じでした。コンサートで生で聴いたらめちゃくちゃ感動するんだろうな…
2018/06/01
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