91歳の人生論――「本分」を極める生き方とは?
91歳の人生論――「本分」を極める生き方とは? / 感想・レビュー
Miyoshi Hirotaka
1911年生まれの二人は30代前半に太平洋戦争に遭遇。特に、瀬島龍三氏は11年間のシベリア抑留経験を持つ。1901年生まれの私の祖父は満州事変や上海事変に従軍したが、太平洋戦争前に退役。仮に、数年遅く生まれたり、出世が早かったりしたら動員されていた。補給任務を主とした第三艦隊は損耗が激しかった。機関兵だった祖父は生還が困難だったろう。このように人生はすれ違いで運命が大きく変わる。それでも、あらゆる場合において、彼らは自らの本分を全うした。長老の人生を祖父や曾祖父の時代と重ねると歴史が生き生きと見えてくる。
2014/08/02
緑のたぬき
今、豊さ、文明進歩、便利さがだめ、昔がよかったという安易な精神論が延々垂れ流される。老人を敬え、愛国などがひたすら並ぶ。尊敬や愛国などは自然に喚起される感情であって、他者から強制されるようなものじゃない。システム、時代起因の問題を現代個人の精神構造の問題にすり替えているように感じる。オールドファッション。シベリア抑留時に将校待遇で厚遇されていた話はなかった。
2019/06/12
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