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アイポッドの後で、叙情詩を作ることは野蛮である。

アイポッドの後で、叙情詩を作ることは野蛮である。

アイポッドの後で、叙情詩を作ることは野蛮である。

作家
福田和也
出版社
扶桑社
発売日
2010-03-09
ISBN
9784594061746
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アイポッドの後で、叙情詩を作ることは野蛮である。 / 感想・レビュー

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kthyk

「アウシュヴィッツの後で、叙事詩を作ることは野蛮である」はテオドール・アドルノ。機械的、組織的大量殺人にかかわった、ナチス親衛隊の将校たちは、しばしば高潔な教養人であった。彼らはバッハを愛し、カントを読み、ウェルギウスの詩の一節を暗誦することができた。高度情報技術の地球的普及が生み出したアウシュビッツとは異なる恐怖。全世界の経済、情報、社会システム規格品を嫌い、文化産業の外側に存在しようとしたディレッタントの場所は急速に狭まっており、相互的なネットワークを介在させなければ手に入れることは出来なくなる恐怖。

2020/12/17

ダイキ

小林秀雄が、保田與重郎を弔問した際の様子が紹介されていて、非常に興味深い。「そこに、ずっと正座していたのですよ。/と、指をのばして示してくれた。/十二畳ほどの部屋の、その縁側である。(略)訃報が伝わると、すぐに現れたという。/〈ずっと、板の上に座ってはって。いくらお勧めしても、畳の上には進みはりまへんでした。顔、見てやってくださいと云うたのですが、背中を丸うして、ちっちゃくならはって。ずっと、ここに座ってはりました。一言も、お話になりまへん。いや、何か、呟いてはったような気もしますけれど……〉」(第十章)

2020/06/01

ニールキャサディ

アドルノ、ハイデガー、吉田健一、小林秀雄への言及がとても面白い。あと、アポリネールについとも書いているのだが、最近読んだ立花隆の本でも、アポリネールは凄いとあり、異端教祖株式会社を購ったので、これから読むのが楽しみ。福田和也の思考の射程が広いことに著書を読み、いつも驚く。

2012/09/16

イカ男

破滅しないで、ボロボロにならないで、そのうえみっともないことは全部していまう、というのが一番恰好がよい(P154より)

2010/07/14

rinrin

⑦ 色川武大について「技術が手段であって、目的ではない世界に、色川はいたはずだったのに・・・」と記す姿は凛々しい。

2010/03/18

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