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イスラム飲酒紀行

イスラム飲酒紀行

イスラム飲酒紀行

作家
高野秀行
森 清
出版社
扶桑社
発売日
2011-06-25
ISBN
9784594064365
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ジャンル

イスラム飲酒紀行 / 感想・レビュー

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buchipanda3

酒がないと生きていけない著者と原則飲酒が禁じられているイスラム社会という禁断?!の組み合わせの酒文化探訪エッセイ。いやあ面白くて笑いっぱなしだった。酒の入手が困難という中で、ただ飲みたい一心でギリギリの線まで踏み込み、ちゃっかりと酒まで辿り着くところが流石。しかもこっそり一人で飲むのではなく、現地の人たちとワイガヤで愉しみながら飲むのだ。怪しげな人物もいっぱい登場。でもみんな人間味に溢れている。特にイランの親切で短気な老人のオチがいい。著者の酒飲みとして腹を割って話す姿に国境も文化の違いも無いと思えた。

2020/11/21

ゆいまある

アルコール依存症である高野さんが、酒を禁じている国に行くとどうなるかという興味深いルポルタージュ。酒が切れるとだるくなり、何も手に付かずイライラするので、偶然隣に座った見知らぬ人にまで酒が手に入らないか訊ねる。売春(勿論非合法)を斡旋する店には酒があることが多いので、女性に興味がなくても娼館を訪ねる。但し、ソマリランドなどカート(国際的に向精神薬に指定されている)がある国ではそれを使うので飲酒しなくてもいい。根っからの依存症である。本来協調性があるのに酒の事になると友人をも巻き込む。酒恐るべし。

2019/03/15

Rin

【図書館】イスラム国は飲酒は罪。そんな国へアルコール依存症一歩手前の著者が向かう。頭のなかはお酒でいっぱい。常にお酒の気配を求めて、いかにして入手するかを必死に考えている。決して諦めない、そのためには言葉の通じない人とのコミュニケーションだってこなせちゃう。現地の人と楽しくお酒を飲み交わす。苛立ちもお酒があればすっとたち消える。それでも色んな発見も。現地の人の優しさやおおらかさも、生活もしっかり伝わってきた。面白おかしく読みながら、写真を眺めて想像する。そんな読書タイムでした。

2017/06/17

アキ・ラメーテ@家捨亭半為飯

イスラム教では禁止されている飲酒。とはいえ、どこの世界でも裏道はあり。ノンフィクション作家高野秀行さんが、イスラム圏でお酒を求めて右往左往する様子だけでもおもしろいのだけれど、それと同時にお酒を通して、ニュースで報道されないイスラム圏の生の顔、普通の庶民の生活が垣間見えたようで読んでいて楽しい。ウーゾを飲んでみたい。高野さんご本人は「アル中一歩手前」とおっしゃっているけれど、すでに立派なアル中だと思います。

2016/07/07

ネギっ子gen

【タブーを暴きたいわけじゃない。酒が飲みたいだけだ!】“アル中じゃないかと中傷”される「誰も行かないところへ行き、誰もやらないことをやり、それを面白おかしく書く」ことを信条とする辺境作家が、酒を禁じるイスラム圏における飲酒事情を描いたルポルタージュ。カラー写真多数。2011年刊。<一般にパキスタンでは飲酒は禁じられているが、闇で売っているところもあるし、許可証を得れば合法的に飲めるという。「医者の診断書があれば飲めるんだ。『この病気の治療にはアルコールが必要だ』ってね」>と。いったいどんな病気なのか……⇒

2024/11/22

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