古きものたちの墓 クトゥルフ神話への招待 (扶桑社ミステリー)
古きものたちの墓 クトゥルフ神話への招待 (扶桑社ミステリー) / 感想・レビュー
Bugsy Malone
以前「クトゥルフ神話への招待」が非常に面白くクトゥルフに興味を持ち「ラヴクラフト全集」を読んでから戻って来ました。全4話どれも面白かった。「ムーンレンズ」「湖畔の住人」ではラヴクラフトの匂いを感じ、「古きものたちの墓」はラヴクラフトの夢と現実を絡めたあたりが上手く、最後の「けがれ」に至ってはその展開といい雰囲気といい文句無しに楽しめました。さあ、次は日本のクトゥルフ神話に挑戦してみよう。
2016/05/12
すけきよ
日本オリジナルクトゥルフアンソロジー」。お気に入りは、ラムジー・キャンベル「ムーン・レンズ」村の邪神信仰までがちょっと拙速に感じちゃう短い作品だけど、けっこう好き。ヌメヌメ、触手ですよ! 触手!/ブライアン・ラムレイ「けがれ」上手いなぁ、と思ったのは、ちゃんとした食事シーンが、それも何度も出てくること。合間合間に海鮮料理の描写が出てくるんだよね。何でもない描写なのに、ホラー的展開に挟まれて提供されると、それがなんともグロテスク。巻末の森瀬繚氏のエッセイも面白い。
2013/07/17
hydrangea
表題作はコリン・ウィルソンによる「狂気の山脈」へのオマージュ的作品ですが、長さの割には若干の拍子抜け。クトゥルフとサイキックはあまり相性が良くないのかもしれませんが、初訳作品としてそれなりに楽しめたのかも。帆掛舟マークの「全集」からラヴクラフト作品に触れた身としては、ラムレイの「けがれ」が面白かったです。世の中で初めて読んだHPL作品は、「全集」1巻収録の冒頭話「インスマウスの影」ですから、このオチにはニヤッとしてしまうこと請け合いです。なので、巻末の<エッセイ>には若干の違和感があるかも。
2014/12/07
sin
クリーチャーを惜しげもなく出しちゃったキャンベル、狂気の山脈を実在させてしまったウィルソン、正統派のクトゥルフ神話書けるんだラムレイ等、実にまっとうなクトゥルフを堪能した後に、この解説はどうよ?「這いニャル」にいたる「クトゥルフTRPG」からのいわゆる日本のトレンドとしてのクトゥルフを見事に解説しきっているが、本文との雰囲気の乖離はク・リトル・リトル世代の僕にとって半端ない。
2013/07/09
橘
クトゥルフの神を題材に、静謐な情景より迫り来る恐怖を描き出す怪奇譚から、超能力を操る美女とともに極地を目指すSF大冒険活劇まで、古きものたちを思う存分表現し尽くした作品集。同じキーワードが、全く別の物語へと君を導く!
2018/08/07
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