すべてのJ-POPはパクリである (扶桑社文庫)
すべてのJ-POPはパクリである (扶桑社文庫) / 感想・レビュー
阿部義彦
マキタスポーツさんだって?そもそもこの人の楽曲「10年目のプロポーズ」自体知らないし、別に聴きたいとも思わなかった。ベタな歌詞だけでお腹いっぱいでした。ヒット曲=AKBやももクロ、ジャニーズで話が進んでいるのでもう興味が失せてしまった。著者はもともとロックに詳しくて、脇筋ではかなりマニアック(テレビジョン、パブリック・エナミー等)な名前もでてくるので音楽には詳しいのは間違い無いが、一般人向けにかなりざっくりと噛み砕いた故に私には物足りな過ぎました。分母分子論で大瀧詠一さんへのリスペクトは感じた。
2018/05/05
Kazuko Ohta
年の暮れに冊数を稼ぐために積読本の中から読みやすそうな本を選ぶ。マキタスポーツ、インパクトのある芸名の役者ぐらいの認識だったのが、BS12で放映中の『ザ・カセットテープ・ミュージック』で見る目が変わる。序盤はイマイチだけれど、第3章のモノマネ論と第4章の人格/規格の見立て話が出色。『ボヘミアン・ラプソディ』を14回観た私としては(劇場鑑賞294本中)、モノマネについて「その通りにやって感動を起こせるわけではない」に唸りました。ヒット曲の法則になるほど。本よりも、本人が話しているところを聴きたい気はします。
2018/12/30
しゅん
いってることはシンプルで、人間の営為の全ては「模倣の後のひと捻り」であるという話。それをJ-Popのフィールドで具体解析する試み。メディアが影響力につれて人々にベタ意識が埋め込まれる。だが、受けるのは逆にベタなものになる。この時代認識は根拠が強引だが納得する。コード進行に名前をつけていく、という方法は上手いと思う。
2020/12/30
ますりん
売れるポップミュージックの法則等々の流れから最後に辿り着いた結論がスゴイ。 「『これってパクリじゃない?』と指摘しているだけでは能がない、と思っています。むしろそういう批判をするならば、その『引用・解釈の仕方』のセンスや質を議論していくようなものにならなければ、現代日本の音楽事情ではあまり意味をなさなくなってくるでしょう。」 最後で二次三次創作/カットアップの時代の至極真っ当なテーゼに力技でうっちゃり、な本。
2018/08/04
辻本 敏久
そういや聴いたことあるフレーズ多いなと、邪道にして王道なのだ。
2018/07/12
感想・レビューをもっと見る