夜のこと
夜のこと / 感想・レビュー
シャコタンブルー
京都大学卒業後、就職するが働きたくなくて30歳でニートになり、シェアハウスを主宰する。日本一有名なニートと呼ばれた作者の経歴がユニーク。自伝的要素が織り込まれているのかもしれないが全編、恋愛とセックス、男と女の割り切った繋がりが書かれている。過去に付き合ってきた女性への思いや感情が淡々とつづられ「浅い」関係性を感じるが、現在思いを寄せている女性には執着をみせる一面も伺わせ「ぼく」の刹那的な生き方に次第に興味が募り一気読み。紺色に白字の文字、黒地に白字は「夜」を表現しているのかな!?
2020/12/18
あじ
のらりくらりを生業としているpha氏の私小説。“夜のこと”も思い付きと成り行きで営む。愛の交歓というより友情の記念碑みたいな、氏らしいカラッとした湿度で描かれていた。◆採用されている本文紙の光沢が強く、ライトや日光の照り返しが気になった。
2020/12/06
Roko
この作品集はきっと、phaさんの体験を元にしているんだろうなぁと思いつつも、彼は決して特殊な人ではないなと思うのです。女性とつきあうときに「無理していない」なぁと思うんです。こんなことしたら嫌われるかなとか、ああやった方が喜ばれるかなって思うことはあるけど、結局は自分がやりたいようにやっているんだなって感じます。 内容も面白かったですけど、作品によってページのレイアウトが変わっているのがいいなって思いました。レイアウトが変わると文章のリズム感が変わるような感じがするのです。#NetGalleyJP
2020/11/15
アノニマス
前半は特に生々しい話が続くのでphaさん1冊目にこれを選ばなくて良かったという気がしながらも全部読みきった。長期的な関係を続けることが息苦しいからという理由で今までの恋人と別れた話をまとめた本を渡されたら決定的にこの人と付き合うのは無理ってなるのではないかと思ったり。phaさんくらい社会的に成功している人でも世間一般で普通とされていることを遠ざけていることへの負い目ってあるんだな…。
2024/06/12
lily
「日本で最も有名なニート」の肩書を持ち、京都大学総合人間学部のエッセンスを体現したような著者による、夜を綴ったエッセイ。どんなオタクエピソードが…と思いきやめちゃくちゃモテまくりじゃねーかと驚愕した一冊。こういうアンニュイな人がオトメゴコロを刺激するもんなんだろうか。「人生の選択肢というのは色々あるけれど、人はそのうち一つしか選ぶことができない。そして自分の選んだ選択肢を最善だと思い込むしかできない。そうやって生きていくしかないのだ。」その通り。
2022/02/14
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