堂島出世物語
堂島出世物語 / 感想・レビュー
Taka
江戸時代、米相場を通した正に出世物語。万吉という若い主人公が奮闘する。丁稚の苦労話や米相場のことが臨場感ある描写で面白かった。
2019/01/26
baba
「堂島物語」で出奔した百助とお新の息子の物語。「堂島物語」の人々も登場してその後がわかって嬉しい。少年が貧乏から這い上がり出世を目論むものの吉左のように応援したいかと言うと人物的に今一つ足りないが、少年が苦労し、周りの老人が応援する親切の連鎖が良かった。
2017/06/06
ちょるる
「堂島物語」「いのちの米」「堂島出世物語」の時代経済小説3部作…久し振りにワクワクする読書の時間だった。「堂島物語」で山代屋を出て行った百助、お新の息子万吉が吉左のようで、面白かった。でも万吉が百助の子供だと思うと、今一つ応援する気持ちが削がれていく。ラストでの百助も付け足しのようで違和感あり。でも「いのちの米」から10年が経ち、吉左衛門や藤兵衛の登場には、とても嬉しかった。
2017/06/11
真理そら
『堂島物語』『いのちの米』と読み進んできたので、3部作の最後が能登屋吉左衛門の話ではないことに困惑した。『堂島物語』で借財を残して駆け落ちした百助とお新の息子・万吉の出世物語。万吉が初めての相場で大勝ちして仲買人になる話だけれどビギナーズラックでなければいいのだけれど…
2019/01/11
ドナルド@灯れ松明の火
堂島三部作完結。吉佐が能登屋になった前2作のあとに本作では、吉佐と同じ米問屋にいた百助の息子万吉が、父を亡くし青物の笊振りで工夫をして母と妹を養うが、米取引への夢は大きくなるばかりだった。前2作と同様大阪堂島の米相場や帳合取引の中の人間模様が生々しく描かれる。3作目とあって、万吉には辛いこともあったが、前作に比べれば早い時期に成功したと言える。米相場では修行も大事だが、年齢とは関係なく才能と冷静な相場判断が成否を分けると言うことなんだな。
2011/07/09
感想・レビューをもっと見る