あなたが消えた夜に (毎日文庫)
あなたが消えた夜に (毎日文庫) / 感想・レビュー
ミカママ
信じられないだろうが、中村さんのご本を読んで声を出して笑ったんだ、このわたしが。何度も、何度も。導入部分だけ見れば「ミステリー」、ただし本質はそこではない。連続通り魔事件をめぐり、所轄刑事・中島と、捜査一課の女刑事・小橋。ふたりの掛け合いだけでグイグイ読まされる。登場人物の多さといくつかのキャラ被りで読みにくい部分もあったが、筆者独特の「人の闇と病み」そして「神とわたし」の縦糸と横糸が見事なハーモニーを紡ぐ。とにかく小橋刑事が素晴らしい。一生ついて行きたい。
2020/08/07
遥かなる想い
無表情な「コートの男」連続通り魔事件を追う男女の刑事の物語である。 捜査の過程で 浮かび上がる男女の闇が おぞましい …「めぐみ」に関わる男女の壊れた心 … 著者は何を描こうとしたのだろうか? 現代に生きる男女の壊れた狂気が怖い …そんな作品だった。
2020/07/12
のり
連続殺傷事件が起こり捜査に乗り出す「中島」と「小橋」のコンビ。目撃情報もあり犯人像が浮かび上がるが…コートの男と世間でも騒がれ、模倣犯まで各地に現れる始末。混迷する世。機微な心理。歪んだ思い。人はここまで壊れられるのか。重苦しい闇を覗かされた。中村作品、満喫しました。
2019/04/15
JKD
謎だらけの連続殺人事件を追う中島&小橋刑事。ちょっと込み入った捜査と人間関係に翻弄されつつ第三部に突入。そこから本編の狂気と闇が渦巻き錯綜する驚愕の世界にどっぷりハマり夢中になって途中何度も読み返しました。本書のタイトルもセンスいいと思います。
2019/02/02
巨峰
連続通り魔殺人コートの男事件。犯人を追う所轄の刑事中島と捜査一課の女性刑事小橋。ミステリとして読んだらこの二人のコンビがとてもいい。特に小橋さんってかなり新しい。これまでに類例がない感じです。(だからこのコンビの第二作も希望したい)事件はかなり複雑、二つのドラマが絡み合い、またミスリードもあり。これまでの中村文則的要素も含まれており、解読はそんなに簡単ではないと思われます(再読必須かなぁ)
2019/01/20
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