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考える日々〈3〉

考える日々〈3〉

考える日々〈3〉

作家
池田晶子
出版社
毎日新聞出版
発売日
2000-12-01
ISBN
9784620314907
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考える日々〈3〉 / 感想・レビュー

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双海(ふたみ)

「人はなぜイデオロギーなどというろくでもないものを好むのか・・・自らが作り出した観念に、自ら好んで縛られておきながら、他人にもそれを要求するとは何事か」(「主張のない人は考える人だ」p202)

2016/08/27

shouyi.

『サンデー毎日』誌上に「形而上時評」として連載されていたもの。連載の終了に伴い、この『考える日々』も終わりだ。ヒトゲノム、お受験事件など懐かしく思われるものもあったが、SNSのことなど現在大問題になっているものまで取り上げられている。どの本も変わらず主張されているのは「考える」ことの重要性だ。

2019/07/23

しわじい

130p  主張のない人間はダメだというのが社会の通念のようだが、それならその主張とはどれほどのものなのか、問い詰めてみれば、右のような要するに自分に注目しろというそれだけのことである場合が多い。それならその「自分」とは何か、「自分が存在する」とはどういうことなのか、なんてことは、問い詰めるまでもなく、考えたこともない。 174p 多くの人は、損得と善悪とを間違えている。損なことが悪いことで、得なことが善いことなのだと思っている。しかし、これは間違いである。

2011/08/02

しわじい

174p 多くの人は、損得と善悪とを間違えている。損なことが悪いことで、得なことが善いことなのだと思っている。しかし、これは間違いである。  得をするために人間が悪くなることが、どうして善いことなのだろうか。損をしても自分が善くなるなら、どうしてそれが悪いことなのだろうか。 201p 集団とは、考えない人々の別名である。

2011/01/22

しわじい

44p それでは、正直者の行動規範は、損得勘定にはないとすればどこにあるか。言うまでもなくそれは、自分の正直にある。一切の損得勘定というものをもたない、この正直さのみが自分の行動規範である。いやむしろこの正直者は、この規範に反する行いの方こそ、自分にとっての非常な損だと知っている。たとえば人を騙して金を得るが如き、たとえば金を欲して己を売るが如き、そのような行いは、自分にとっての大損だという事を知悉しているからこそ、法律に従うことなく己の正直に従うのである。結果正直者は得をする。「正直の頭に神宿る」

2001/01/22

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