鹿島茂の書評大全 洋物篇
鹿島茂の書評大全 洋物篇 / 感想・レビュー
磁石
どうして鹿島さんの書く本は面白いのか、どんどんページをめくり新しい著作を求めてしまうのか、わかった気がする。読書の駆動力。ここに載せられたのは厳選した一部だろうが、それでも中々の量の書評。これだけ書き続けてきたからこそ、読者を誘い込む文章を作ることが出来るのだろう。まだまだ自分の見識が狭かったことを教えてくれる、世界の広さにワクワクさせてくれる書評集。
2017/03/25
きりぱい
面白かった。洋物となっているのは、外国作品だけではなく、外国の素材を扱った日本作家の作品も混在するから。知らない本もまだまだあるものだと思い知らされるそのセレクトは、その本を読みたくなるというより、もうこっちの方が面白いのでは?というほど、おいしいところがコンパクトにまとめられている。アメリカのシンボル的なミッキー・マウスの名前の背景だとか、英仏百年戦争に隠れた紋章のもめごとだとか、最初から惹きつけられ、発見があり、エッセイを楽しむように興味が尽きない。文化史、性愛、伝記、古典の章が特によかった。
2012/03/12
viola
欧米モノなので洋物篇。100冊もの書評が載っているのに、読んでいたのはまさかの1冊だけ!(笑)結構マニアック色が強く、ヨーロッパ文化史、性愛、伝記、古典、文芸誌・文芸批評、西洋美術などなどのテーマごとに分かれています。最初は正直つまらなかったのですが、後半に向けて付箋が盛りだくさんに。鹿島さんって守備範囲がとにかく広く、こんな本もあるのね、と毎度勉強になります。『プルターク英雄伝』は、潮文庫の鶴見訳がいいみたい。エミール・ゾラ『獲物の分け前』はルーゴン・マッカール叢書20巻のうちでも最高傑作だそう。
2012/03/29
Ted
'07年8月刊。○
2016/02/15
RYO!?
愛書家、鹿島茂の書評「洋物篇」。洋物ということで欧米全体が対象範囲なせいか内容も幅広く「和物篇」よりは楽しめた。著者はフランス文学者なだけあって、フランス関連の書籍が多かった気がした。読んだだけで教養が身に付きそうな、自分の頭が良くなったような気にさせるそんな本。ただ、自分にとっては、文芸史・文芸批評の章は内容すら良く理解できない物が多かった・・。自分のように、この本を読みながら逐一気になった単語を検索した人もきっといるはず!?
2016/06/18
感想・レビューをもっと見る