ネオカル日和
ネオカル日和 / 感想・レビュー
hiro
辻村さんの本5冊目。エッセイは初めて。毎日新聞に連載された「日本新(ネオ)カルチャー新発見」というルポエッセイだけでなく、辻村さんの出産前までのエッセイもまとめられ、さらに今まで読んだ辻村さんの小説とは違った短編小説までついているお得な本。ドラえもんに対するエッセイが多く、辻村さんがどれだけドラえもんの影響を受けたかがわかる。ポケモンやコナンの映画は子供といっしょに観にいくが、ドラえもんの映画だけは、なぜだか敬遠していた。このエッセイを読んで、今年は子供といっしょにドラえもんの映画も観てみようと思った。
2013/01/19
ユメ
辻村さんの「大好き」が溢れんばかりに詰め込まれた本。「エンターテインメントは、人の気持ちを救う」辻村さんは『ドラえもん』の映画を観てこう実感したそうだが、同じことを私は彼女の作品に教わった。「自分のために書かれた本だ」という“幸福な勘違い”を私もさせてもらっている。私自身は『ドラえもん』に特別な思い入れはないのだが、最近、アニメの主題歌の前奏を思い浮かべると涙が出るようになってしまった。言うまでもなく、郁也が理帆子のために弾いてみせたからである。辻村さんのせいだ。そういう熱量のある文章を書く人だと思う。
2015/02/17
文庫フリーク@灯れ松明の火
アンソロジーは殆ど読まない為、『9つの扉』『神林長平トリビュート』に収録された短篇2編『さくら日和』と『七胴落とし』を読めたのは思わぬ収穫。純度の高さに依存症となったアレは、末端価格・グラムお幾らですか?オチのあるエッセイ「私をハイにする・・」も好み。辻村さんとは一回り以上年齢が違うので、藤子・F・不二雄先生LOVEで付いて行けるのは、辛うじて『パーマン』くらい。熱いエッセイに、この年齢になって『のび太の結婚前夜』が見たくなるとは(笑)辻村さんが最も影響受けたのが『ドラえもん』ならば、私は矢沢永吉さんの→
2013/05/17
zero1
人気作家は何をどう考えているのか?文化の現場を辻村が探訪。もちろん彼女が好きなドラえもんをはじめ能、NHK「みんなで二ホンGO」、「アメトーーク!」など。読書では「モモ」や「銀河鉄道999」のメーテル、中1で読んだという「アクロイド殺し」は私も大いに驚かされた。ルパン派とホームズ派の激突。彼女の「ツナグ」を昔お世話になった図書館員が読んでいた話も。ドラえもんでは「のび太と鉄人兵団」は私も泣けた。短編小説もあり。名言多数(後述)。そば打ち経験まで。いろいろ盛りだくさんの一冊。
2020/01/04
風眠
興味のある事や好きな事に対して、生真面目に向き合う人なんだなぁ、と思った。そこには「人から何と思われても、好きなものは好き」という強い意志が感じられる。そう、好きなものは好き、なんだよね、人にどう思われようとも。彼女のこういうところ好きだなぁ。藤子・F・不二雄先生への愛、おばあちゃんが作る普通のご飯への愛とか、本(帯含む)への愛とかさ、「好き」を大切にできる人って、とても素敵だ。参加体験できる能「のうのう能」私も体験してみたいな。あと出産祝いで3万円分本が買えるとかさー、その予定は私にはもう無いけどねー。
2019/05/24
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