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小鳥来る日

小鳥来る日

小鳥来る日

作家
平松洋子
出版社
毎日新聞社
発売日
2013-01-30
ISBN
9784620321714
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小鳥来る日 / 感想・レビュー

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nico🐬波待ち中

新聞の日曜版に連載されたエッセイ。休日の朝をゆったりした気持ちで迎えさせてくれそうな話が続き、うんそうそう…と共感するものが多い。体調が急に悪くなり病院で検査を受けながら思う「ある生活」と「ない生活」の話は特に居たたまれない。両者は正反対でありながら表裏一体。今の「ある生活」は明日の「ない生活」の裏返しに過ぎない。なくして初めて気付く「ある」ことの有り難さ。けれど、なくなって現れるものもある。なくなったことを受け容れれば新たな風の通り道がおのずと現れ来ることもあるはず。平松さんは新たな道標も示してくれる。

2017/09/18

千穂

毎日新聞の日曜版に連載されたエッセイ。そうそうわかるわかるとうなづきながら読み進めた。日曜ののんびりした雰囲気にぴったりと来る感じがよい。文庫本片手に入浴し寝落ち。お風呂に水没した沼田まほかるさんの文庫本。次の朝救出して扇子のようになった本をはがしながら続きを読んだとのこと。日本の印刷の良さに感心したと〜想像すると笑えます。知人の捨てられる運命の鉄のフライパンを再生した話もすごい。私、デパートで買ったフライパン、錆びさせて捨てた過去あり。すみません。

2017/11/07

Aya

平松洋子さん初読み。八角蓮で春の訪れを感じるとの一文に穏やかな日常が感じられ、するっと出てくる美しい日本語に大人の余裕を感じました。続けて料理本も読みたい!小鳥が来る素敵な庭も見てみたい♪作家さんは羊羹大好きなのか?五勝手屋羊羹の話題も。装幀はクラフトエヴィング商會。似たような感性の人は自然に繋がっていくんだなぁ〜と改めて思いました。

2015/10/11

うーちゃん

エッセイは一話一話が短く、日常のとりとめのないことを綴っていくものであるので、起承転結の面白さよりも、出だしの一文とか、文章と自分の相性なんかが大切だと思うのだけど、平松洋子さんは、とても素敵な出だしを書かれる。「芽の吹くころ、庭もそろりと動きだす。」「クレマチスが咲き、大手鞠も咲き、いっせいに薔薇が咲く五月になると、やっと素足になれるから足の裏がはしゃぐ。」・・うん、気持ちいい。鮮やかで瑞々しいキャベツの葉を剥いたときのような感覚になれる。あとやっぱり、食べ物の描写が巧いです。

2015/07/10

うー

図書館の本日返却の棚から見つけた本、何気なく手に取って読むと日常の細々したことが生き生きと描かれていた。新聞の連載らしく季節感があるものが多くて色彩豊か。文章から色合いが見えるというのはとても清々しい。雑巾を縫いたくなったり、日曜の朝のパンケーキのためにジャムを揃えたくなったり、新聞を読みながら影響されるのは一日の始まりとして楽しそうな気がする。

2013/05/05

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