あなたの牛を追いなさい
あなたの牛を追いなさい / 感想・レビュー
けんとまん1007
「忘己利他」「回向」の二つの言葉。かねてから、目にし、耳にしてきた言葉。改めて、その意味を考えた。今の自分に当てはめて考える。7,8年前から、自分の中にある重要な言葉が「利他のこころ」。それを踏まえてお二人の対談を、十牛図を考えながら読み進めた。その中で、何度も出てくるのが禅の思想であり、その中の一つ「まずは体を動かしてやってみる」ことの意味。情報過多で、その中で、ひたすら集め消化している(実際は消化不良に終始)今の時代だかえこそ、必要な思想だと思う。
2023/03/31
ネギっ子gen
【自分と向き合う際の指標となるのが、十牛図】“禅の庭”の創作活動により国内外で高評価の禅僧・枡野俊明師と、“ご縁と直感で生きている”俳優・松重豊が、「十牛図」をテーマに、“本来の自己”になるための日々の心のあり方、考え方、行動について語り合う。枡野:<禅とは、「身体で実践していく哲学」のようなものです。哲学は「学」ですが、禅は身体で実践して証明していくもの。だから「行」。そして「行を修める」から「修行」/修行を通して、自分で「あぁ、こういうことだったのか」という実感を掴み取っていくのが、禅的な考え方>。⇒
2023/06/05
本詠み人
俳優の松重豊さんが対談形式の著書を出したと何かで聞き、読んでみた。「十牛図」という(中国の)宋の時代につくられたといわれる「禅の入門書」的なものがある。その意味を曹洞宗の住職で庭園デザイナーで「世界が尊敬する日本人100人」に選ばれた、枡野俊明さんが教えてくれる…という本。まず十牛図って何?から生き方まで深〜いお話が多くて、予想以上のおもしろさだった。〝即今、当処、自己〟(今ここでやるべきことをやる…という意味)難しく考えず、目の前のことを心こめて✨やっていきます。
2023/06/27
青木 蓮友
いやあー、素晴らしかった。ごめんなさい松重さん、舐めてたというほどではないのですが、それにしても期待以上でした。あまりの滋養にちょっと頭がジーンと痺れたようになっています。とりあげられたこの「十牛図」がまためっちゃくちゃセンスいいというかとても可愛らしくて、般若心経を絵にした絵心経レベルでうれしい発見。枡野俊明先生と松重さんのやり取りも実に心地のいい空気感。「深いー」「なるほどー」何度も唸りつつ。わたしは真言宗で得度しているので知らなくはないお話でしたが、あらためて理解しやすく足裏の感覚を再確認でした。
2023/07/01
kayo
悟りに至る道筋を表した「十牛図」を知りました。枡野俊明禅僧と俳優の松重豊氏が十牛図や悟りについて読み解く対談本。難しいお話の中にピンとくる箇所もあり、加えて松重さんの人となり、俳優としての姿勢なども伺えます。私はまだニ〜四の「見跡」「見牛」「得牛」辺りを行ったり来たり?禅の教えも興味深いですが、松重さん演じた伴虚無蔵(カムカムエブリバディ)の「日々鍛錬し、いつ来るとも分からぬ機会に備えよ」「宝は分かち与えるごとに輝きを増すと心得よ」の台詞に人生の教えを得た一冊となりました(そこか)。
2024/04/21
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