放射線を科学的に理解する 基礎からわかる東大教養の講義
放射線を科学的に理解する 基礎からわかる東大教養の講義 / 感想・レビュー
アドソ
なぜ今放射線?この本が出されたのは東日本大震災後の2012年。専門家が結集して、できる限りの真実を伝えようとした姿勢がうかがえる。10年前、TVは放射線の報道で持ちきりだった。果たしてそのうちどれくらいが(当時わかっていた限りでの)真実を伝えていたのか。どれくらいの視聴者が正しい情報を得ていたのか。許容できるリスクを受け入れて、経済活動を再開すべきという考え方が当時もあったことがわかる。当時学んだはずのリスクコミュニケーションやリスクリテラシーはコロナ禍に活かされたのだろうか。
2021/09/30
aoura
東大で毎年行われる著名な学術俯瞰講義の教科書.個人的には第1章~第5章,第8章の基礎知識くらいは身につけておかないといけないという所感.放射線生物学を学んだことがなければ第7章は読むべき.これまでバラバラと教えられてきた事項が体系的にスッキリまとまっているので一冊持っておきたい.
2016/11/06
鍵
初学者のことを考えた良い本である。ただ、全部を理解するのは大変なので、興味のある部分だけ読めばよいと思う。 放射線の恩恵を普段我々は享受している。同時にリスクがある。リスクの背景には科学的事実が存在し、我々はその事実を認識したうえで議論せねばならない。そういう意味でこうした本は、専門家と我々の懸け橋となる。
2016/06/17
瀧本往人
本書はかなりフェアに書かれており、「教科書」にふさわしい内容となっていると思う。このくらいの入門書および知識が「3.11」という事態には必須だということである。また、「知」の世界の動きはこのように、「現実」や「実践」よりもいつも遅れてやってくるということを、あらためて思い知らされる。http://ameblo.jp/ohjing/entry-11503575252.html
2013/04/04
スマ
なんかほぼ専門のようなものなのに不勉強で理解がなおざりだった部分についてようやく体系立てられて理解できた感じがする。特に前半5章あたりまでは非常に平易に放射線学を(ざっくり)学べる。逆に8~10章あたりはちょっと情緒的な表現が多くて首をひねる所もあったかな。世間の人はああいう書き方をされた方が納得できるのかな~普通に理詰めで書いた方がスッと入るのは自分だけ?でもまあ「アルファ線ベータ線ガンマ線とか名前だけは知ってるよ」みたいな人は変なこと言う前に読んどいたほうがいいと思われる一冊。
2014/01/29
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