自分だけの部屋
自分だけの部屋 / 感想・レビュー
チャー
物語を書くこととその環境について記された書。1800年終わりから1900年初めの頃を生きた著者が、女性が物語を書くという点において経済的自立と精神的自立が不可欠であるという点を、過去の作者や社会背景を描写しながらエッセイという形で記している。本書執筆の経緯として女性と小説という講演依頼が記されているが、そこから展開される内容はとても深い。現代との違いも去ることながら社会の認知について考える良いきっかけとなった。求める環境が必ずしも手に入らない状況を思うと、現在が如何に満ち足りた環境であるかを痛感する。
2020/05/22
at@n
軽やかに思考が飛翔する。読んでいて心地よく楽しかった。全ての女性に歴史と物語を与える書。読んでよかった。
2022/07/28
Darbytime
フェミニズム関連の本で知って読了。土壌が無いと才能があっても発揮できない。だから経緯を考えずに才能の性差は語れない。そして土壌が整ってきたんだから才能を活かせというメッセージ。この人の思想を表するのに適切かわからないが、なんとも雄々しい。以下覚書:称賛も非難も意味がありません。否、評価するという気晴らしは楽しいかもしれませんが、それはあらゆる仕事の中で最も無益なもので、価値測定者の判決に屈するのは、この上なく卑屈な態度です。あなたが書きたいことを書いてさえいれば、それこそが大切なことです。
2020/07/05
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