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ユング自伝 1―思い出・夢・思想

ユング自伝 1―思い出・夢・思想

ユング自伝 1―思い出・夢・思想

作家
カール・グスタフ・ユング
アニエラ・ヤッフェ
河合隼雄
藤繩 昭
出井 淑子
出版社
みすず書房
発売日
1972-06-21
ISBN
9784622023296
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ユング自伝 1―思い出・夢・思想 / 感想・レビュー

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やいっち

学生時代に読んだ。いま読んでる中沢著の「精神の考古学」にて言及されてる。

nina

81歳のユングが著した自伝。1巻は幼少期から学生時代と大学を卒業後クラフト=エビングの影響により精神科医となってフロイトと出会い、彼との決別後にユング自身の道を歩み始めるまでをまとめている。十代の頃は牧師であったユングの父との対立の原因ともなった宗教観、特に神についての記述が多いが、全体を通して彼の夢や空想、内的ヴィジョンについてその分析とともに時系列で述べた文が大部分を占めており、ときにその鋭い分析の矛先は彼自身のみならず両親やフロイトなど、彼に強い影響を与えた人々にも容赦なく向けられているのが印象的。

2014/10/26

fishdeleuze

ユングの自伝全2巻の第1巻。幼年時代から、フロイトとの決別、精神的に不安定になりながらもその後の「個性化」への道を歩む重要な時期までが記述されている。こうして読んでみるとユングというのは幼い頃から家庭環境の影響もあるのだろうが、基本的にオカルト体質であったこと、そしてユングのユングたる所以は、そのパーソナルなオカルト体験にとどまらず、「個人化」を経た心的過程の完成への道と無意識という概念を拡張し普遍的な概念へと描き出せたことなのだと思う。

2013/03/02

Gotoran

ユングの無意識の自己実現の物語、ユング個人の神話の物語[自伝的回顧録]。ユング心理学がどのようにして生まれたか。ユングが幼い頃から体験した凄まじい夢、空想、幻像の特異な内的世界の記述に驚嘆しつつも、興味深々。本書(1)は、Ⅰ幼年期~Ⅵ無意識との対決まで。 ユングから見たゲーテの「ファウスト」、ニーチェの「ツァラツウストラ」への言及、フロイトとの出会いと確執、決別・・・・ユング思想の起源を知ることができる最良の書ではないかと感じた。大変興味深く読むことができた。早く(2)も読もう!

2012/08/04

Inuko

心の世界は目には見えないけれど、体験として物語れるほど現実味があり、力があり、不思議で驚いた。数世紀単位で数えられるような集合的な霊の歴史が自らのうちにあり、気づいていない要因が生活に影響を及ぼしているという。私はこれを信じる!と言いたいが、「自分で体験しなさい」とユング先生に叱られそうだ。内なる声に従い、問いに対して自ら探索し、膨大な本を読み、自立的に考え、教義を妄信せず体験を重んじるユングの生き方に感銘を受けた。内的人格の欲することや語ることに従ってゆくというのは、ニーチェの超人思想にもつながるかしら

2021/09/14

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