カイエ 1
カイエ 1 / 感想・レビュー
いやしの本棚
『重力と恩寵』を読んだ時、「幻想」とか「想像力」とか「夢想」はダメだっていう考えに同意できなかったのだけど、この本の終わりあたりで、やっと意味が判ってきた。ヴェイユは、想像せずに見つめろって言ってるんだ(たぶん)。でも基本、想像(妄想)と偶像崇拝で命をつないでるので、夢想しない毎日なんてあり得なーい!と思うけど、「このあり得ないという感覚、それが真空の感覚である。受容の態度をもって長いあいだそれを見つづけるなら、恩寵への通路が開かれる。」(447ページ)とヴェイユ姐さんは言っておられる…。むずかしー。
2017/09/16
amanon
通常、一年に一冊はなにがしかヴェーユに関する本を読んでいたのだけれど、昨年は一冊も読むことが無かった。その反動というわけでもないが、いずれ読み返したいと思っていたアフォリズム集(と言い切るのにはちと難があるが)をその一巻から読み返すことにした。この第一巻はまだキリスト教との決定的な出会いをしていない頃の思索を収めたもので、キリスト教よりはむしろ仏教についてのものが多い。本書の中で頻繁に出てくるブラウマンやアートマンといった仏教用語についての理解がかなりあやふやで正直言って読み進めるのが若干苦だったが、それ
2008/07/07
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