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戦う操縦士

戦う操縦士

戦う操縦士

作家
アントワーヌ・ド・サン=テグジュペリ
Antoine de Saint‐Exup´ery
山崎庸一郎
出版社
みすず書房
発売日
2001-08-01
ISBN
9784622045243
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戦う操縦士 / 感想・レビュー

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twinsun

世界のなかの人間の精神的共同体は、わたくしたちのためには働いてくれなかった。占領下のフランスを嘆きながも、その運命が世界精神の良き発展とともにあると信じ、「フランスでは、すべてもうおしまいだと思われたとき、奇蹟がフランスを救ってくれる。」と著者は語る。行政機構の恣意のもとに、自ら目や耳をふさぎ戦争ごっこをさせられている大多数の人を救うために叫び実際空に舞うのだ。人間の自由は脱出ではなく立ち向かうところにあると教えてくれる。その熱き思いがアテナを呼ぶのだ。

2021/10/20

すーさん

本当すごい。全体のたった少しだけしか読み取れていないのが実際だろうけど、それでもそれが嬉しい。何度も何度も読むことが出来るからだ。「人間の土地」を読んでいるから分かることもある。心の中で何度感嘆の声をあげていたことか。彼には教わることが多すぎる。改めてそれを感じた一冊だ。生きる示唆を与えてくれる…これから、何度も何度も、読んでみよう。そうして少しずつ知っていこうと思う。

2016/04/10

ケータ

彼は,個人を超える「人間」という普遍的価値のためにこそ戦うべきだと述べる.「人間」の実現のための自己犠牲こそが,個人を共同体に結びつかせ,個人を人間たらしめると.これは『人間の土地』『夜間飛行』に通じる彼の一貫した主張だと思う.ただ,本書で述べられるように,近代以前は神がその普遍的価値を担保してきたが,近代以降,神は死んでしまった.彼の言う普遍的価値である「人間」という概念が具体的には何なのか,またそれが誰によって定義され,保証されるのか,という点に関しては述べられておらず,残念に思う.

2016/01/24

tuuli

P.20おのれの妻を愛する者が愛の中にわずらわしさと対立と束縛しか見ない時がやってくる。P.21死とは大変なことがらなのだ。ー表面上は何も変わらないのに、すべては変わってしまったのだ。本のページは同じでも、本の意味は同じではないー サン=テグジュペリ、建築的な表現や考え方をする人だと思ったら、建築も学んでいたんだ...。それにしても一度フランス人の脳みそになってみたい。

2015/05/06

isuzu

もうほんとうに素晴らしい。というか星の王子様だけ読んでサン=テグジュペリを満足するなんて日本の出版状況はなんてもったいないの。他の作品も広く読まれるようにするべき。というか読むべき。そういうことをこれからも訴えていきたい。とむやみに熱い気持ちになってしまうくらい素晴らしいです。胸鷲掴まれました。本当にこの人の作品のなかにある地平線と空の切れ間にある生死の感覚、の透明さと切なさは人類の宝物だと思うのです。

2005/03/15

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