読書癖〈4〉
読書癖〈4〉 / 感想・レビュー
KAZOO
池澤さんによる書評集で1996年から1998年までの文芸時評のほか新聞や雑誌などの掲載された書評が掲載されています。「近代日本の100冊を選ぶ」の中で六冊の本を選んでおられます。「銀河鉄道の夜」「物理学とは何だろうか」「若菜集」「AMBARVALIA」「道程」「文明の生態史観」です。「星の王子さまへのオマージュ」は一種の星の王子さま論で印象に残りました。
2022/04/12
三柴ゆよし
大岡昇平に関する指摘とフォースター『ハワーズ・エンド』の解説が白眉。
2016/12/13
Maumim
『若菜集』と唐突に出てきて、いつの時代の誰の作品だったっけと。そういえば、藤村は自然派小説の前に、そんな詩集を出していたのだと、遠い昔の文学史の詰込み知識が蘇る。 「明治のこの頃まで、日本には若い人々のための文学はなかったのかもしれない。藤村は新しい読者層を発見した。今『風の歌を聞け』や『キッチン』を読んでいる人々はこの読者たちの子孫なのだ。」 同時代人について語りたがらない著者による「文芸時評」がおもしろい。保坂和志、山田詠美、川上弘美、小川洋子、村上春樹、「少年H」、デビッド・ゾペティ、多和田葉子
2012/06/16
3つ
何も読む本が手元にないとき、積読本にも食指が動かないとき、それでも暇を持て余していたり何か読みたいときには書評集を読む。読んで気になった本を買って読む。そこから拡がる本の繋がりが、いつの間にか再度読書の流れに連れ戻してくれる。池澤夏樹の書評集は、読めば必ず一冊か二冊は読んでみたくなる本が見つかる。
2022/07/14
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