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一日の終わりの詩集

一日の終わりの詩集

一日の終わりの詩集

作家
長田弘
出版社
みすず書房
発売日
2000-09-09
ISBN
9784622047155
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一日の終わりの詩集 / 感想・レビュー

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新地学@児童書病発動中

読書メーターに登録してから4回読んだ詩集。それぐらい気に入っているのだろう。『深呼吸の必要』の壮年期の長田さんから、老年期の長田さんへ詩の言葉が変化している。勢いがあって瑞々しい言葉から、内省的で死を意識した言葉に変わっているのだ。詩人でありながら言葉に信を置かずに、言葉を超えたものを表現しようする試みを感じた。それでも詩人は言葉から離れられないわけで、一つ一つの言葉が研ぎ澄まされて、軽やかさを感じることがあった。これからもこの詩集は読み返したい。

2017/01/03

chantal(シャンタール)

多くの詩の最後に「一人の言葉は何でできているか?」のような疑問文が配置されている。チェーホフの『三人姉妹』をモチーフにしているらしい。一日の終わりに様々なことを自分自身に問いかけてみるのも必要なのかも。人との関係だったり、何か欲しいものだったり、そう言った所謂執着を「本当に必要なのか?」と自分に問うてみると、もしかしたら自分には不要なものだと気づくかもしれない。不要なものにいつまでも執着して思い悩むのもバカバカしい。今日が終わればもう今日という日は存在しない。一日の終わりにじっくりと問いかけてみたい。

2022/01/04

アキ

2000年発刊。「いま、ここに在ること」15篇、「マイ・オールドメン」5編、「一日の終わりの詩」5篇。『魂は』この世を醜くするのは、不実な言葉だ。言葉にできない感情はじっと抱いてゆく。魂を温めるように。『自由に必要なもの』沈黙を、沈黙というもう一つのことばを学ばなければならない。『Passing by』ひとは死ぬ。赤ん坊が生まれる。ひとの歴史は、それだけだ。そうやって、この百年が過ぎてゆくのだ。何事もなかったかのように。モチーフは百年前のチェーホフの「三人姉妹」だそうだ。一日の終わりにまた次の一日を想う。

2020/12/28

けんとまん1007

敬愛する長田弘さんの詩集。1日の終わりに、今日一日を振り返ること、そんな時間を持っているのか・・・と、問われている。問われているようでありながら、そこはかとなく、柔らかい口調で、そうしあほうがいいよ・・・と言われているようでもある。親切は深切であるべき。これが一番、こころに響く。何故なんだろう・・・と、考えることがいいのだ。

2021/11/04

TANGO

森の図書館、で、今日の締めに選んだ1冊。問いかけられ、また、ページをめくり、最初から読み直し。言葉は勇気。またきっと読み直したくなるだろう。

2017/01/22

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