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人生の最初の思い出 (詩人が贈る絵本 II)

人生の最初の思い出 (詩人が贈る絵本 II)

人生の最初の思い出 (詩人が贈る絵本 II)

作家
パトリシア・マクラクラン
バリー モーザー
Patricia MacLachlan
Barry Moser
長田弘
出版社
みすず書房
発売日
2001-11-10
ISBN
9784622047421
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人生の最初の思い出 (詩人が贈る絵本 II) / 感想・レビュー

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KAZOO

絵が何とも言えずにいい味を出しています。単色の鉛筆による細密画のようで、アメリカの画家のアンドリュー・ワイエスの構図のような感じがしました。小さな女の子のなぜ引っ越していかなければならないのかという心象をうまく描いていると感じました

2017/02/27

アナーキー靴下

「いっしょうけんめい、わたしは思いだすようにしよう。たくさんの歌や、夜明けの、オンドリの鳴く声。乳牛の耳。」もう二度とは巡り会えないだろう出来事を、自分の心に強く強く刻みつけておこうとする、そういうのってきっと誰もがしたことあるよね。ずっと同じ場所で同じ毎日を繰り返している人なんてそうそういないだろうから。でも作者紹介の「物語は現実に根を下ろすためのもの」という言葉を見ると、もっと切実な、場所に拠り所を持てず、思い出の中に自身のルーツを刻む姿を想像してしまう。トレーラーハウス生活とか、そういう放浪的な。

2024/09/26

ちえ

理由はわからないけれど住み慣れた我が家を人手に渡し去ることになった一家。「わたし」の心に訪れる痛み、悲しみ、怒り…。「人生最初の思い出は、いつでも自分と一緒にあるんだよ。たとえ自分では、すっかり忘れてしまったとしてものね」というお父さんの言葉に胸を突かれる。(私が忘れてもあるんだ…)泣きそうになる。とてもよかった。

2023/05/11

モリー

タイトルに惹かれて手に取りました。家を手放して引っ越しする事になった家族。母が涙を流す姿を見た幼い少女は、言いたくても言えなかったでのしょう。「わたしはゆきたくない」と。版画で表現された母親の悲しげな眼差しが強く印象に残ります。また、少女がその上で呼吸を繰り返してきた土地に対する愛着の強さも伝わってきます。私も幼い時分に引っ越した経験があり、この少女に感情移入しながら読みました。「人生の最初の思い出は、いつでも、自分と一緒にあるんだよ。たとえ自分では、すっかり忘れてしまってもね」と諭す父の言葉が胸に響く。

2018/10/20

Shoko

図書館。「詩人が送る絵本」シリーズ。 「人生の最初の思い出は、いつでも、じぶんといっしょにあるんだよ。 たとえじぶんでは、すっかりわすれてしまってもね」 子供の頃に見た景色や、思い出深い光景は、いつまでも胸の中に存在し続けるもの。ふとした瞬間に想起されて、ノスタルジーをかき立てられる、そういうもの。経験から誰もが知っていることが描かれているのですが、まるで歌の歌詞のように選び抜かれた繊細なことばと、目に焼きつくように、印象に残る版画がグッとくる、大人のための絵本でした。

2017/04/01

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