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ガラテイア2.2

ガラテイア2.2

ガラテイア2.2

作家
リチャード・パワーズ
Richard Powers
若島正
出版社
みすず書房
発売日
2001-12-21
ISBN
9784622048183
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ガラテイア2.2 / 感想・レビュー

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のりすけたろう

読了ー‼️。゚(゚´Д`゚)゚。登録者数も少なめなので、随分後の方で読んでしまったのだけれど、めちゃくちゃ良かった‼️パワーズが更に好きになる作品でした✨自伝的な作品でワクワクしながら読みました。しかし。めちゃくちゃ切ない、悲しい作品です。SFっぽいけど、本質は違う感じ💦さようなら。リチャード。の所は泣けました。残すところ和訳作は一作品だけ.°(ಗдಗ。)°.じっくり読みたいなー💕

2021/10/24

ソングライン

作家自身が主人公となり、どんな文学作品でも解釈できるコンピューターシステムを作成するという研究の言語訓練を担当することから物語は始まります。また、作者が処女作「舞踏会へ向かう三人の農夫」の成功を収める頃から愛を育み、10年後に別れることになる女性Cとの切ない恋愛が並行して語られます。やがて意識を持ち始める人工知能ヘレンとの相互理解と愛、それは実体のない意識ゆえの切ないもう一つの別れを主人公にもたらします。パワーズ作品でいつも味わう高い壁を越えた後に出会う大切なもの、今回はどうしようもない孤独でした。

2019/06/11

スミス市松

第五作目となる本作にてパワーズが打ち出す問いは「人工知能が文学を解釈することは可能か」。小説家と神経工学者が協同して文学修士号の口頭試問を突破するためのソフトウェアを組み上げるこの物語は、必然的に作家にとっての小説の意義を、人生の意義を再検討させることになる。それゆえ本書が自伝的色彩を帯びるのもまた必然だ。小説では人工知能の開発と並行して、主人公パワーズが『舞踏会へ向かう三人の農夫』『囚人のジレンマ』『黄金虫変奏曲』『さまよえる魂作戦』をいかに書き上げていったかが当時の恋人Cとの思い出とともに回想される。

2020/06/23

Ecriture

人工知能を文学修士試験に合格するレベルにまで育てられるか、というメインプロットと複数のサブプロットが対話し、死・愛・記憶といった骨太なテーマが描かれる。AIは意識を持てるか、夢を見るか、愛することができるか。AIをバージョンアップするごとに更新されるのは、AIではなく人間の方。人間は死をなくすことがきできるか、記憶を失わないことができるか、変わらないことができるか、そして愛を永遠のものにできるか。逆行するために、失われたものを取り戻すために同盟を組むレンツとパワーズの物語。

2012/04/14

3247

人工知能をめぐる話だから多分にナーブなのだけど、それ以上に語り手とその過去をめぐって相当にナイーブな話でもあった。扱われる題材が(当時の)最先端の科学で、理解の追いつかないところもあるが、予想に反して、というか米ポストモダンの作家ということで前衛的手法だとか晦渋さを想定していたのだが、オーソドックスな佇まいだったことが意外だった。比喩の冴えや含蓄はなかなかのもので線を引きたくなるところも多いのだが、語り手とその過去の叙述は感傷的すぎてかなり苦戦した。そこが魅力でもあるのだろうけど、こちらまで引きずられる。

2014/03/06

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