雷神帖―エッセー集成2 (エッセー集成 2)
雷神帖―エッセー集成2 (エッセー集成 2) / 感想・レビュー
KAZOO
風神帖が国内関連の文学などについてのエッセーが多いのに比較してこの本では海外関連の作品についてのものが多いようでした。とくに私は「サン=テクジュベリ像の変化」と「人は一生懸命に生きる」が印象に残りました。前者はご自分のテクジュベリの読書体験などを彼の乗った飛行機が発見された記事から書き綴られています。「夜間飛行」に中学のころ夢中になったということで私と同じだったなあと思いました。後者はまだ訳されていなかったアリステア・マクラウドの小説を原書で読み新潮社に紹介したとのこと、が書かれています。
2023/10/20
ゆき
どちらかというとモノに関係するエッセイ集らしいです。字統、野生の思考、アリステア・マクラウドほか読みたい本、作家はまた増えました。でもこちらは書評以外に社会的な問題の割合が多かったです。池澤さんは外へ向かって動くことで内を客観視する姿勢をずっと示してきたので、その部分が出ているのだと思います。それはそれとして、風神と雷神に挟まれるであろう、腰の据わった長編小説を心待ちにしています。
2009/08/09
shishi
[A+]豊富な知識と洗練された文章のスタイルが備わったエッセイ集。著者の知性が文章に息づき、脈動しているよう。題材は広く、思想は深い。感服です。エッセイにおける文章も小説と同じように瑞々しく、読む喜びを与えてくれる。
2010/08/20
ジュースの素
主に書物に関するエッセイ集。 始めの項に、すべての書物がCD化したら軽くて便利だろうけど 本の形にまとめるしかない種類と量と構成の知恵が世には存在するだろうと書かれている。 本当にそうだと膝を打った次第。 池澤氏のさまざまなこだわりや分析力には日ごろから賛同する事が多い。
2014/09/19
新地学@児童書病発動中
知性と感性の見事な結合。
2010/09/04
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