シモーヌ・ヴェーユ最後の日々
シモーヌ・ヴェーユ最後の日々 / 感想・レビュー
月
マルセイユから船出/脱出(1942.5)したことを後悔するシモーヌ・ヴェイユ。その後、ニューヨークからロンドンへ出航し、フランスに戻る機会を窺う(願う)もかなわず。徐々にフランス戦災者と同化し、心身をすり減らし、ついには死に向って歩み始めた1年3ヵ月余りの最後の記録。訳者の言葉を借りるなら、彼女が実践した愛の狂気は、衰えていく肉体のなかで、自我の発言を徐々に封じてゆき、彼女の心情は意識せずして神に満たされていなかったと誰に断言しうるであろうか。
2021/07/06
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