シモーヌ・ヴェイユ選集 III―― 後期論集:霊性・文明論
シモーヌ・ヴェイユ選集 III―― 後期論集:霊性・文明論 / 感想・レビュー
月
選集Ⅲを読み終える。個人的には最後の選集は味わい深いものがある。オック語文明圏をめぐる論考、最後の論考内の人格と聖なるものが印象深い。すべての人間には聖なるものがある。それは人格(ペルソナ)ではない。人間の人格でもない。聖なるものとは、端的にその人、その人間である。聖なるものは、(人格などではなく)むしろ人間存在における「非人格的」なものである。人間における非人格的なものはことごとく聖なるものであり、ひるがえって、これのみが聖なるものである。
2021/11/17
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