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『悪霊』神になりたかった男 (理想の教室)

『悪霊』神になりたかった男 (理想の教室)

『悪霊』神になりたかった男 (理想の教室)

作家
亀山郁夫
出版社
みすず書房
発売日
2005-06-10
ISBN
9784622083016
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『悪霊』神になりたかった男 (理想の教室) / 感想・レビュー

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香菜子(かなこ・Kanako)

『悪霊』神になりたかった男 (理想の教室)。亀山郁夫先生の著書。世の中の全ての人間が抱える心の闇、精神の闇の存在について真剣に考えさせれらる一冊。『悪霊』神になりたかった男というタイトルそのものの内容。

2019/07/01

galoisbaobab

「悪霊」の第2巻を読み終わって思うところあって再読。「告白」のぎこちなさってのは、語り部Gが、スタヴローギンが書いた(文法的に乱れた部分がある)「告白」を、チーホンが黙読している様を描写していることを、ドストエフスキーが小説として書いて、訳者がその雰囲気をなんとか読者に伝えようと必死に日本語にしたものを知識不足のオレが読んでいるという難しい状態なのだな。。。

2015/11/03

にしの

僕の心を掴んで離さない小説『悪霊』。その解説かと思いきや、告白パートのテキスト解析なので、物語そのものや他の登場人物には触れない。なにより、この本のタイトルが好きだ。スタヴローギンのあの不快で傲慢な独白に付き合い、深く知ろうと試みるマゾな一冊だけど。亀山氏の作品解説は苦手意識があったが、本作はある種の主張は控えめなのでスタヴローギンの取説みたいに読むことができる。

2023/11/28

noémi

亀山氏の主張は主人公が「神の僭称者である」ところにある。しきりと「神殺し」と仰るけれどちょっと違和感が。神を意識しすぎるところが却って信仰の現れなのでは?本当に神を信じていない人は神のことすら考えないはず。無関心ていうか。スタヴローギンは「神になりたかった男」ではなく、「神に闘いを挑んだ男」では?天使と闘ったヤコブのように。反射的に思い出したのが遠藤周作の『沈黙』。あれは全くのダメ男が殉教できないでこの世を呪っていた話だったが、根っこがどちらも「神」は彼らの「思い」に応えてくれないところは一緒。

2012/11/15

小野靖貴

神になりたかった男、スタヴローギン。ドストエフスキーの小説『悪霊』の主人公である彼の言行を記したテキストには、人間の〈堕落〉をめぐる根源的ともいえるイメージが息づいている。「わたしは神さまを殺してしまった=я ъога убила=I killed God」その叫びの持つ重さ。そして、文学というリアリティに限りなく近づいたドストエフスキー自身の魂のドキュメントを、東京外大学長亀山氏の解説でじっくりと味わう。

2014/06/04

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