世紀末とベル・エポックの文化 (世界史リブレット 46)
世紀末とベル・エポックの文化 (世界史リブレット 46) / 感想・レビュー
寧々子
1800年代世紀末のフランスに関する知識と資料を求めて。彼の時代への水先案内人としては、最高の本だった。それぞれの章が連鎖している構造のため、政治も文化も芸術も、繋がりを持った状態で頭に入ってくる。平面的でなく、立体感のある情報と言えばいいだろうか。レントゲンにフロイト、アインシュタイン、それからニーチェ。ニジンスキーもいたし、ルーストが現れたかと思えば、ゴッホでダーウィン。彼等が、同じ舞台に上がっているさまを想像して欲しい。それがこの本の中身。
2009/07/06
MUNEKAZ
ベル・エポック期のヨーロッパの文化をサクッと総覧できる一冊。産業や芸術はもとより思想でもめちゃめちゃでかい転換点だよなぁと読んでてしきりに思う。これまで「宗教」が担っていた部分が「科学」に置き換わっていくというか、「神が告げた」から「専門家が述べた」に物事の正統性を判断する重点が移り変わっていく様に感じられる。差別も偏狭なナショナリズムも全部「科学的な」根拠が求められる時代に入った。そしてそれは今も続いている。
2024/02/18
中島直人
(図書館)ベルエポックの文化は、電気石油を基とする産業の発達、消費社会の実現という、転換期に生まれたもの。その変化に伴う可能性の爆発であった。
2023/01/26
takakomama
ベル・エポックは1880年代~第一次世界対戦直前までの「古き良き時代」 自然科学の発展と科学技術の応用。電気を応用した技術で人々の生活も変わりました。文学や芸術は人間の内面世界や葛藤に向かいます。とても大きな時代の転換点だったと思います。現代では電気の無い生活は考えられません。
2024/11/06
麺
ベルエポック(おおよそ1890年代から、第一次大戦まで)のヨーロッパについて、その時期に起こった科学技術の進歩や芸術の潮流を満遍なく解説した本。過度なノスタルジーに至ることなく、あの時代を俯瞰したい時に最適の本だと思います。
2018/09/16
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