ヤマケイ文庫 シートン動物記
ヤマケイ文庫 シートン動物記 / 感想・レビュー
ツキノ
590ページの文庫本。できれば大きな版で読みたかったと思うくらい。勢いがあってページをめくる手がとまらない。シートン動物記は読んだような読まないような。これは読めてよかった漫画。
2021/04/29
剛腕伝説
シートン動物記を、狩猟文化に造詣が深く、自らも自給生活をしながら作品を多く生み出してきた、白土三平が漫画版に仕上げている。後期の白土三平の画風はリアルで精緻を極めている。「灰色熊の伝記」、「フェニボングの山猫」「ウォスカと赤頭の子熊」「スプリングフィールドの狐」「ビリー」の5話が収録されている。どの話も、人間の正義と野生動物の正義が真っ向から対立する自然記である。重厚で深みのある作品で充二分に満足出来る読後感。
2021/05/20
ほんどてん
書店で「シートン動物記」と書かれた、かなり分厚い背表紙の文庫本を見つけて、読みたい‼︎!と思わず手に取ってしまった。母熊、兄弟熊との悲しい別れの後、生きるか死ぬかの中で傷だらけになりながら、たくましく生きていく灰色熊の物語から始まった。野生動物の親子の姿は人間と同じだった。「あいつらにも家族があるんや。」生き物すべてに対してこの言葉を忘れないようにしたい。マンガだったので一気に読んでしまった。
2021/03/10
ぴい
白土三平と言えば「忍者武芸帖」、そして「カムイ外伝」。父の本棚にあって子どもの頃夢中になった。「シートン動物記」は買ってもらって読んだんだと思う。中でも「スプリングフィールドの狐」が一番好き。父親を失った狐のファミリーを悲劇が襲う。ただ一匹生き残って囚われた子狐に母親がしたこととは…作品の中で人間も獣も懸命に生きていて、その中で出会って対峙する。お互いに生への執着があるのみ。自然との向き合い方の正解とはなんだろうと、大人の自分は考える。子供時代に読んだ印象と微妙に違い、そのことに気づいて少し淋しい。
2021/02/13
Comics
1960年代の名作漫画、素晴らしい。復刻出版した、山と渓谷社さんに感謝します。
2023/02/26
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