漫画にみる1945年
漫画にみる1945年 / 感想・レビュー
印度 洋一郎
20世紀の日本史で最も重要な年であろう1945年を、漫画で振り返るというユニークな視点の本。当然ながらも8月の敗戦を挟んで、敗戦前は「鬼畜英米!」「励め増産!」みたいなプロパガンダ色溢れる漫画だけなのに、戦後になると食糧難や英会話熱について描いてあり、全く作風が変わる。中でも珍しいのは、厭戦気分高まる国民を戒める(負けるとこうなるぞ!)ために「敗戦国イタリアの惨状」を伝えるアメリカの一コマ漫画をわざわざ転載していたこと。この他、連載漫画である「推進親父」や「力さん」もビビットに戦時下の空気を伝えている。
2012/04/18
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